
日本の宇宙企業ispaceは2026年7月15日、米国法人のispace-U.S.が関与していたNASA(アメリカ航空宇宙局)のCLPS(商業月輸送サービス)プログラムにおけるタスクオーダー「CP-12」に関する契約が終了したと発表しました。
月の裏側へ科学機器を運ぶ予定だったCP-12
2022年7月に採択されたCP-12は、アメリカのドレイパー研究所がNASAとの間で締結していたタスクオーダーです。
NASAによると、ドレイパー研究所は月の裏側にあたるシュレーディンガー盆地(Schrödinger Basin)へ、ペイロードとして3つの科学機器を運ぶことになっていました。

ispace-U.S.はドレイパー研究所との間で再委託契約を締結しており、CP-12のペイロードを月面へ運ぶ月着陸船(ランダー)を提供することになっていました。
ispaceによると、NASAとドレイパー研究所の双方の合意によってCP-12の契約が終了したことにともない、ispace-U.S.とドレイパー研究所の間で締結されていた契約についても、双方の合意のもとで今後終了する見込みだということです。
なお、NASAは2026年に入って発表した、それまでのCLPSの後継となる「CLPS 2.0」の下でミッションの頻度増加を目指しており、民間企業による月面着陸の機会は増加する見込みです。
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今後についてispaceは、ispace-U.S.がNASAとの連携を強化するとともに、CLPS 2.0の要件に対応した提案を行い、アメリカ政府や有人月探査計画「Artemis(アルテミス)」への貢献を目指すとしています。
ispaceによる次の月面着陸は2028年に実施予定

ispaceは2026年3月に、日本法人と米国法人でそれぞれ開発を進めていた月着陸船を統合した新たな着陸船「ULTRA」を発表しています。
それまで、CP-12における月面着陸はispaceの「ミッション3」として、米国法人が開発を進めていた着陸船「APEX 1.0」を使用して2027年の打ち上げが予定されていましたが、日米の着陸船統合にともなって打ち上げを2030年に延期したうえで、ミッション名を「ミッション5」に変更したことがあわせて発表されていました。
CP-12の契約終了および今後見込まれているispace-U.S.とドレイパー研究所の契約終了にともない、ミッション5も中止もしくはミッション内容が変更されることになると思われますが、今回の発表ではミッション5の扱いについては言及がありません。
なお、ispaceは自社開発の月周回衛星打ち上げを予定している「ミッション2.5」を2027年に、ULTRAによる月面着陸を目指す「ミッション3」と「ミッション4」をそれぞれ2028年と2029年に実施する予定であることを、すでに発表しています。
ispaceは今回の発表にて「次回の月面着陸ミッションは2028年に予定されています」と述べており、ミッション3はこれまでの目標通り実施を目指すとみられます。

文/ソラノサキ 編集/sorae編集部
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