
(引用元:ESA/Hubble)
今回紹介するのは、今から15年前の2011年7月12日にNASAとESA/Hubbleが公開した、ハッブル宇宙望遠鏡による海王星の画像です。海王星が発見されてから約165年をかけて、ようやく太陽の周りを一周する節目を記念して撮影されました。
画像を構成する4枚は、2011年6月25日から26日にかけて、ハッブル宇宙望遠鏡の「広視野カメラ3(WFC3)」を使って約4時間おきに撮影されたものです。約16時間で1回転する海王星の異なる面が、それぞれ捉えられています。(左上が6月25日20時04分、右上が同日23時09分、左下が6月26日4時00分、右下が同日7時20分。時刻はいずれも世界時です)

この画像では、大気に含まれる微量のメタンが赤色の光を吸収することで、海王星が特徴的な青緑色に表現されています。また、北半球と南半球に見えるピンク色の斑点は、高高度に浮かぶ雲です。メタンの氷晶からなるこの雲は近赤外線を強く反射するため、近赤外線を含む観測データを合成した画像ではピンク色に写っています。
南半球の高緯度側に見える、うっすらとした暗い帯状の構造は、青い光を散乱する大気中のヘイズ(もや)が少ない領域とみられています。同様の帯は、NASAの探査機「ボイジャー2号」が1989年に海王星をフライバイした際にも撮影されました。この構造は、その領域の高速風によって形成される周極循環と関連している可能性があります。
軌道計算をもとに発見された海王星
海王星は1846年9月23日、フランスの天文学者ユルバン・ルヴェリエが計算した予測位置をもとに、ベルリン天文台のヨハン・ゴットフリート・ガレらによって発見されました。
太陽からの平均距離は約45億kmで、公転周期は約165年です。ESA/Hubbleによると、海王星は2011年7月11日、1846年の発見以来初めて、発見時とほぼ同じ軌道上の位置に戻りました。
海王星が次に太陽の周りを一周するのは、2176年頃です。
編集/sorae編集部
関連記事
- 海王星のダークボルテックス! ハッブルが捉えた暗斑「SDS-2015」のクローズアップ
- 海王星の雲は太陽活動周期と連動して増減か ハッブル宇宙望遠鏡などの観測で明らかに
- 「天王星」と「海王星」の "真の色" を確定 色から見る大気の詳細な情報
参考文献・出典
- NASA - Neptune Completes Its First Circuit Around The Sun Since Its Discovery
- ESA/Hubble - Happy Anniversary, Neptune










