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中国が宇宙船「神舟20号」の帰還を延期 スペースデブリが衝突した可能性

CMSA=中国載人航天工程弁公室(中国有人宇宙プロジェクト弁公室)は2025年11月5日付で、宇宙船「神舟20号」の帰還を延期すると発表しました。

神舟20号にスペースデブリが衝突?

神舟16号の帰還時に撮影されたCSS=中国宇宙ステーション(Credit: CASC)
【▲ 神舟16号の帰還時に撮影されたCSS=中国宇宙ステーション(Credit: CASC)】

帰還延期の理由はスペースデブリ(宇宙ゴミ)です。CMSAはプレスリリースにて、神舟20号に微小なスペースデブリが衝突した可能性があることから、影響の分析とリスク評価を実施していると述べており、宇宙飛行士の安全確保とミッション成功のために延期を決定したということです。

神舟20号のクルーは陳冬(ちん・とう)宇宙飛行士、陳中瑞(ちん・ちゅうずい)宇宙飛行士、王傑(おう・けつ)宇宙飛行士です。3名は2025年4月からCSS=中国宇宙ステーションに滞在しており、帰還は延期が発表された2025年11月5日に予定されていました。

神舟宇宙船のイメージ図(Credit: CMSA)
【▲ 神舟宇宙船のイメージ図(Credit: CMSA)】

CMSAやCASC=中国航天科技集団によると、神舟宇宙船は打ち上げの時点で次の宇宙船が射場で待機する体制を敷いており、8.5日以内に無人の救援機として緊急の打ち上げを実施することが可能とされています。

中国は2025年11月1日に「神舟21号」を打ち上げており、同船は発射から約3時間半後にCSSへ到着しています。次の「神舟22号」はすでに待機状態にあるとみられ、神舟20号で帰還できないと判断された場合は救援機として打ち上げられる可能性があります。

なお、CMSAによると、CSSでは過去にもスペースデブリの衝突によってコアモジュール「天和」の太陽電池パドルのケーブルが損傷したことがあり、「神舟17号」のクルー(2023年10月~2024年4月にCSS滞在)が2回の船外活動で修理を行ったとされています。

ISSでは“別の宇宙船で帰還”の実例も

ISS=国際宇宙ステーションでは2022年12月に、ロシアの宇宙船「Soyuz(ソユーズ)MS-22」で冷却剤が漏洩するトラブルが発生。クルーの帰還に使用しないことになったため、次の宇宙船「Soyuz MS-23」が2023年2月に無人でISSに送られました。

また、2024年には、有人飛行試験でISSに到着したアメリカ企業Boeing(ボーイング)の宇宙船「Starliner(スターライナー)」でスラスターのトラブルが発生し、Soyuz MS-22と同様にクルーの帰還には使用しないことになりました。

StarlinerでISSに飛行した2名の宇宙飛行士は2024年6月から2025年3月までISSに滞在することとなり、アメリカ企業SpaceX(スペースX)の宇宙船「Crew Dragon(クルードラゴン)」で帰還しています。

 

文・編集/sorae編集部

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参考文献・出典