
日本時間2025年3月19日、NASA=アメリカ航空宇宙局の有人宇宙飛行ミッション「Crew-9(クルー9)」の宇宙飛行士4名を乗せたSpaceX(スペースX)の「Crew Dragon(クルードラゴン)」宇宙船が地球に帰還しました。
別の宇宙船で到着した2名を含む4名の宇宙飛行士がISSから帰還
NASAによると、日本時間2025年3月18日14時5分にISS=国際宇宙ステーションから分離したCrew-9ミッションのCrew Dragon宇宙船は、半日余り後の日本時間2025年3月19日6時57分にアメリカ・フロリダ州タラハシー沖合のメキシコ湾(米国での表記はGulf of America)に着水することに成功しました。
Crew-9のクルーはNASAのNick Hague(ニック・ヘイグ)宇宙飛行士とBarry Wilmore(バリー・ウィルモア)宇宙飛行士とSunita Williams(サニータ・ウィリアムズ)宇宙飛行士、Roscosmos(ロスコスモス)のAleksandr Gorbunov(アレクサンダー・ゴルブノフ)宇宙飛行士の4名です。
このうちWilmore宇宙飛行士とWilliams宇宙飛行士は、もともとBoeing(ボーイング)の新型宇宙船「Starliner(スターライナー)」による有人宇宙飛行ミッション「Crew Flight Test(CFT)」の一環として2024年6月にISSへ到着しており、当初は長期滞在を行う予定はありませんでした。
しかし、Starliner宇宙船はサービスモジュールに組み込まれている姿勢制御システム(RCS)の問題が確認されていたことから、NASAは帰路に宇宙飛行士を乗せないことを決定。この時点で次の有人宇宙飛行ミッションとして準備が進められていたCrew-9の割り当てを変更し、打ち上げ時にはHague宇宙飛行士とGorbunov宇宙飛行士の2名だけでISSに向かわせるとともに、Wilmore宇宙飛行士とWilliams宇宙飛行士をCrew-9に割り当てて長期滞在の後に帰還させることになっていました。なお、Starliner宇宙船は2024年9月に無人で帰還しています。
なお、Crew-9ミッションの宇宙滞在時間はHague宇宙飛行士とGorbunov宇宙飛行士が171日間、Wilmore宇宙飛行士とWilliams宇宙飛行士が286日間を記録したということです。
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文・編集/sorae編集部
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参考文献・出典
- NASA - International Space Station