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【SAPOD】今日の「宇宙画像」です。soraeが過去に紹介した特徴的な画像や、各国の宇宙機関が公開した魅力的な画像、宇宙天文ファンや専門家からお寄せいただいた画像を紹介しています。(文末に元記事へのリンクがあります)

(引用元:ESO)

今回紹介するのは、ESO(ヨーロッパ南天天文台)が2015年3月5日に公開した「約40億年前の火星の姿を再現した動画」です。ゆっくりと自転する火星の北半球に、青い海が広がっている様子が描かれています。

現在の赤く乾いた火星からは想像しにくい光景ですが、この動画は、ESOの超大型望遠鏡「VLT」などを用いて火星の大気を約6年間にわたり観測した、国際研究チームの成果をもとに制作されました。

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研究チームは、火星の大気に含まれる水の「指紋」を手がかりにしました。水には通常の水(H2O)のほかに、水素の一部が重水素に置き換わった水(HDO)があります。HDOは通常の水より重い分だけ宇宙空間へ逃げにくいため、水が失われた惑星ほどHDOの割合が高くなります。いわば「残された重水素を含む水の割合」が、かつてどれだけの水が存在したかを教えてくれる物差しになるのです。

観測の結果、火星の極域付近の大気では、重水素を含む水の割合が地球の海水の約7倍に達していることがわかりました。ここから逆算すると、現在の極冠の氷の約6.5倍にあたる、少なくとも2000万立方kmもの水がかつて存在していたことになります。

この量は火星の表面全体を深さ約137mで覆えるほどですが、実際には低地が広がる北半球に集まり、表面の約19%を占める広大な海を形成していたと考えられています。場所によっては水深が1.6kmを超えていた可能性もあるといいます。

「火星にはかつて海があった」という見方は現在も議論が続くテーマですが、この研究が発表された2015年以降も、それを支持する証拠は着実に増え続けています。直近の2026年にも、火星北半球に地球の大陸棚に似た地形が見つかったとする研究が発表されるなど、かつての水環境を解き明かすための探求は今も活発に進められています。

 

編集/sorae編集部

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参考文献・出典

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