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中国が「千帆」衛星を2日連続で打ち上げ 異なる長征ロケットで投入、軌道上は累計200機に到達

CASC(中国航天科技集団)は日本時間2026年6月4日から5日にかけて、「長征6号改」および「長征8号」ロケットを相次いで打ち上げ、通信衛星コンステレーション「千帆(Qianfan / SpaceSail)」の衛星群を所定の軌道へ投入しました。SpaceNewsによると、今回の2回の打ち上げにより、軌道投入済みの千帆衛星は累計200機に達しました。

それぞれの打ち上げに関する情報は以下の通りです。

打ち上げ情報1:長征6号改(千帆極軌11組衛星)

・ロケット:長征6号改(Long March 6A)
・打ち上げ日時:日本時間 2026年6月4日 20時39分
・発射場:太原衛星発射センター(中国)
・ペイロード:千帆極軌11組衛星(Qianfan / SpaceSail Polar Group 11)

CASCによると、今回使用された長征6号改は、同社傘下の上海航天技術研究院(第八院)が開発した新世代の中型ロケットです。液体酸素とケロシンを推進剤とするロケット本体に固体ロケットブースターを組み合わせた構成で、高度700kmの太陽同期軌道へ4.5t以上を打ち上げる能力があります。単一衛星だけでなく、複数衛星の同時打ち上げにも対応しているとされています。

打ち上げ情報2:長征8号(千帆極軌12組衛星)

・ロケット:長征8号(Long March 8)
・打ち上げ日時:日本時間 2026年6月5日 15時34分
・発射場:海南商業航天発射場(中国・海南省)
・ペイロード:千帆極軌12組衛星(Qianfan / SpaceSail Polar Group 12)

CASCによると、今回使用された長征8号は、同社傘下の中国運載火箭技術研究院(CALT、第一院)が開発した2段半構成の液体燃料ロケットです。派生型の長征8号甲(Long March 8A)とあわせて、太陽同期軌道へ5t級から7t級の打ち上げ能力を担うロケットとして位置づけられています。今回の打ち上げサービスは、CASC傘下の中国商業火箭公司(中国商火)が担いました。CASCによると、長征8号は2026年に入って高頻度の打ち上げ体制に移行しており、今回が同年3回目の打ち上げで、前回から18日後のミッションとなりました。

加速する千帆の軌道展開と累計200機

今回打ち上げられた千帆極軌11組衛星と千帆極軌12組衛星は、それぞれ18機で構成されるとみられます。6月1日に新型ロケット「長征12号乙」の初飛行で打ち上げられた千帆の衛星2機とあわせて、SpaceNewsは軌道投入済みの千帆衛星が累計200機に達したと報じています。

千帆の打ち上げは、ここ数か月で明確にペースを上げています。2024年8月に最初の衛星群が打ち上げられた後、2025年3月の千帆極軌5組衛星を最後にしばらく間隔が空きました。その後、2025年10月の千帆極軌6組衛星で打ち上げが再開され、2026年に入ってからは4月7日以降だけで6回の打ち上げが行われています。運用会社のSpaceSail(上海垣信衛星科技有限公司)は、千帆の全世界ネットワーク構築が加速段階に入ったとしています。

上海垣信衛星科技が公表している計画では、千帆は3段階での構築が予定されています。第1期では648機を構築し、そのうち2026年末までに324機を配備して初期サービス能力を確立する計画です。第2期ではさらに648機を加えて全世界を継ぎ目なくカバーし、最終的には1万機を超える規模へ拡張するとされています。

多様な「長征」で支える打ち上げ体制

今回の2回の打ち上げのように、千帆の構築には複数の種類の「長征」ロケットが投入されています。これまでの打ち上げは長征6号改を中心に、長征8号も加わる形で進められてきました。さらに6月1日には長征12号乙が初飛行で千帆の衛星2機を打ち上げており、打ち上げ手段は広がりつつあります。

その背景には、中国の衛星コンステレーション計画で指摘される「星多箭少(衛星は多いがロケットが足りない)」という課題があります。打ち上げを待つ衛星が増える一方で、ロケットの供給能力が追いつきにくくなっているため、当面は実績のある長征系ロケットを中心に、新型の長征12号乙や開発が進む中国の商業ロケットも加わる形で、高頻度の打ち上げ体制が整えられていくとみられます。

関連画像・映像

太原衛星発射センターから打ち上げられた長征6号改ロケット(Credit: CASC / 宋天宇)
【▲ 太原衛星発射センターから打ち上げられた長征6号改ロケット(Credit: CASC / 宋天宇)】
千帆極軌11組を載せ、上昇していく長征6号改ロケット(Credit: CASC / 尚宇航)
【▲ 千帆極軌11組を載せ、上昇していく長征6号改ロケット(Credit: CASC / 尚宇航)】

 

文/sorae編集部 速報班 編集/sorae編集部

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参考文献・出典