
(引用元:ESO)
こちらは、ESO(ヨーロッパ南天天文台)が公開した、赤色超巨星「アンタレス(Antares)」の表面と大気を描いた3D動画の一場面です。ESOの超大型望遠鏡干渉計(VLTI)による観測成果をもとに制作された想像図で、2017年8月23日に公開されました。

【▲ 赤色超巨星アンタレスの表面と大気を描いた3D動画の一場面(Credit: ESO/M. Kornmesser)】
赤色超巨星のアンタレス
アンタレスは、約550光年先に位置しており、「さそり座」で最も明るい一等星として知られています。肉眼でも見つけることができる明るい星で、赤みを帯びた輝きが特徴です。古代には火星と見間違われることもあったことから、「アンチ・アーレス(火星に対抗する者)」という名がつけられたといわれます。
赤色超巨星は、太陽よりも重い大質量星が進化の終盤に大きく膨張した姿のひとつです。アンタレスも赤色超巨星に分類されており、その直径は太陽の約700倍にも達しています。もし、アンタレスを太陽の位置に置き換えた場合、その表面は火星の軌道を越える位置まで広がります。
3Dで描かれたアンタレスの表面と大気
動画では、巨大な恒星の表面と、その外側へ大きく広がる大気の様子が立体的に表現されています。
VLTIを用いた観測では、太陽以外の恒星では初めて、大気中の物質の動きを示す速度マップが作成されました。その結果、アンタレスの大気では、予想よりも星から離れた場所に乱れた動きをする低密度のガスが存在することが示されています。
この動きは恒星内部の対流だけでは説明できない可能性があり、赤色超巨星が進化の終盤にどのように質量を失っていくのかを知る手がかりになるとされています。
編集/sorae編集部










