(Credit: photo-ac.com)

夜空をすっと横切るように流れていくほんの一瞬しか見えない小さな光のことを、私たちは「流星」「流れ星」と呼んでいます。「流れ星が見えている間に願い事を3回唱えると、願いことがかなう」とよく言われますが、流星は見つけにくくすぐに消えてしまうので、そのように言われるのかもしれません。

毎年12月13日夜から14日の明け方にかけて「ふたご座流星群」が極大を迎えます。今回は「流星・流星群」とは何なのか、おさらいしていきます。

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■流星の正体

「流星」には“星”の字が付きますが、宇宙ではなく地上約100キロメートルの大気圏で発生している現象です。流星の正体は、宇宙を漂っている塵が地球の大気圏に突入し大気との摩擦で熱せられて発光しているものです。

塵の大きさは0.1ミリメートルから数ミリメートル程度のものが多く、砂粒ぐらいの大きさです。

■流星群とは

(Credit: photo-ac.com)

「流星群」は、夜空の一点を中心として放射状に広がるように流星が出現する現象。流星が飛び出してくる中心に当たる点を「放射点」と言います。流星群を観測する際は、放射点を意識して周囲の空を眺めるようにしましょう。

流星群の名前には放射点が位置する星座の名前が付けられています。たとえば「ふたご座流星群」は、ふたご座にある放射点から流星が放射状に流れてくるのです。

また、同じ星座の流星群が複数ある場合は、放射点の近くにある星の名前で区別します。星座を形作る星は、その星座で一番明るい星から順にギリシャ文字の「α(アルファ)」「β(ベータ)」「γ(ガンマ)」…を付けて「α(アルファ)星」「β(ベータ)星」と呼ばれています。流星群の名前にも、この星の名前が利用されているのです。

たとえば「みずがめ座δ(デルタ)流星群」はみずがめ座で4番目に明るいδ(デルタ)星の近くに放射点がある流星群です。みずがめ座に放射点をもつ流星群は他にも「みずがめ座η(イータ)流星群」「みずがめ座ι(イオタ)流星群」が存在します。

■流星群は毎年決まった時期にやってくる

流星群は突然出現するのではなく、徐々に活発化してピークを迎え、やがて徐々に沈静化していきます。活動のピークにあたる時期は「極大」と呼ばれていて、ある流星群の極大は毎年ほぼ決まった時期に訪れます。

たとえば「しぶんぎ座流星群」の極大は1月4日頃「ペルセウス座流星群」の極大は8月13日頃「ふたご座流星群」の極大は12月14日頃となっています。ただし、極大は年によって数日ほどずれる場合もあります。

また、毎年安定して多くの流星が出現するしぶんぎ座流星群、ペルセウス座流星群、ふたご座流星群の3つは「三大流星群」とも呼ばれています。

■流星群と彗星

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彗星と流星群の関係(Credit: 国立天文台 天文情報センター)

流星群は「彗星(ほうき星)」と密接な関係があります。なぜかといえば、彗星が流星群のもとになっているからです。

彗星はそれぞれ固有の軌道を描きながら太陽を公転しています。彗星の本体は水や二酸化炭素などの氷に塵が混じったもので、太陽に近づくと彗星本体の氷がとけてガスと塵が放出されます。

彗星の活動によって放出された一群の塵は、彗星の軌道に沿って帯状に分布しています。この塵の帯はダストトレイル(Dust trail)」と呼ばれています。これまでいくつもの彗星が太陽に近づくたびに塵を放出し、その軌道付近にダストトレイルを形成してきました。

このダストトレイルと地球の軌道が交差していると、地球がこの交差点に差し掛かったときに大量の塵が大気に突入して、流星群が発生します。流星群が毎年同じ時期に現れるのはこのためです。

そして、ダストトレイルの塵は交差する地球の大気に同じ方向から突入してきます。それぞれの塵の粒はほぼ平行に突入してきますが、その様子を地上から観測すると、空のある一点……すなわち放射点から放射状に流れているように見えるのです。

ちなみに、流星群の放射点の高度が高くなるほど、観測できる流星の数は多くなります。流星群の放射点が地平線付近にある場合は塵が大気に斜めから飛び込んでくる様子を見ることになるため、観測できる流星の数は少なくなります。

■おもな流星群の母天体

塵を放出してダストトレイルを形成し、流星群のもとになった天体のことは「母天体」と呼ばれています。

たとえばペルセウス座流星群の母天体はスイフト・タットル彗星、ふたご座流星群の母天体は小惑星「ファエトンではないかと考えられています。いっぽう、しぶんぎ座流星群の母天体は確定しておらず、複数の母天体候補が挙げられています。

また、ファエトンは小惑星に分類されていますが、彗星と小惑星の中間的な特徴を持つ過渡的な天体ではないかとも考えられています。しかし、こうした過渡的な天体がどのようにして出来たのかについては、現在のところまだよく分かっていません。

 

編集/sorae編集部

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