天の川銀河の星々は各々の速度で移動していますが、他の星よりもずっと速く移動する「超高速度星」と呼ばれる星も幾つか見つかっています。今回、1秒間に1700kmという猛烈なスピードで天の川銀河から脱出しつつある超高速度星が見つかりました。

■他の星々の10倍も速く移動する超高速度星

銀河中心を高速で飛び出した恒星「S5-HVS1」(右)の想像図(Credit: James Josephides (Swinburne Astronomy Productions))

今回カーネギーメロン大学のSergey Koposov氏らによる研究成果が発表されたのは、地球からおよそ2万9000光年先、つる座の方向にある「S5-HVS1」と呼ばれる恒星です。

研究チームがESA(欧州宇宙機関)の「ガイア」宇宙望遠鏡による観測データなどを用いてこの恒星の移動速度を調べたところ、天の川銀河の他の恒星より10倍も速い秒速1700km時速に換算すれば600万kmという途方もない速度で移動していることが判明しました。あまりにも速いため、S5-HVS1は天の川銀河から脱出してしまいます。

日本の新幹線の最高速度が時速300km前後(※区間によって異なります)なので、S5-HVS1の移動速度は新幹線のおよそ2万倍。秒速約7.7kmで飛行する国際宇宙ステーション(ISS)と比べても、およそ220倍というスピードです。

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