中国の有人宇宙船「神舟19号」が地球に帰還 183日間の宇宙滞在を終了

CMSA=中国載人航天工程弁公室(中国有人宇宙プロジェクト弁公室)は2025年4月30日付で、有人宇宙船「神舟19号」のクルー3名が無事帰還したことを発表しました。

帰還したのは中国の蔡旭哲(さい・きょくてつ)宇宙飛行士、宋令東(そう・れいとう)宇宙飛行士、王浩沢(おう・こうたく)宇宙飛行士です。

3名を乗せた神舟19号は日本時間2025年4月30日4時00分にCSS=中国宇宙ステーション「天宮」を離脱。軌道モジュールと推進モジュールを切り離して大気圏に再突入した帰還モジュールは、日本時間同日14時08分に中国・内モンゴル自治区の東風着陸場へ着陸することに成功。着陸場の天候条件により1日延期された後の帰還となりました。

CMSAによると、今回のミッションで3名は軌道上で183日間を過ごしました。CSS滞在中は3回の船外活動が行われており、宇宙ステーションをスペースデブリ(宇宙ごみ)から防護する装置の設置をはじめ、設備の設置・調整・点検・保守など多くの作業を実施し、宇宙ステーションの長期安定運用に関する貴重なデータと経験を蓄積したということです。

東風着陸場に着陸した「神舟19号」の帰還モジュール
【▲ 東風着陸場に着陸した「神舟19号」の帰還モジュール(Credit: CMSA)】
「神舟19号」の帰還モジュールから宇宙飛行士の運び出しを行う地上スタッフ
【▲ 「神舟19号」の帰還モジュールから宇宙飛行士の運び出しを行う地上スタッフ(Credit: CMSA)】
「神舟19号」の帰還モジュールから運び出された王浩沢宇宙飛行士
【▲ 「神舟19号」の帰還モジュールから運び出された王浩沢宇宙飛行士(Credit: CMSA)】

 

文・編集/sorae編集部

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参考文献・出典