
こちらは、ジェミニ天文台のジェミニ北望遠鏡が観測した恒星間天体「3I/ATLAS」です。

左から順に2025年12月22日、2026年1月20日、2026年2月7日と、約1か月半にわたって地球から遠ざかっていった様子を撮影したものになります。4種類のフィルター(青・緑・オレンジ・赤)を切り替えつつ、移動する3I/ATLASを追尾しながら観測したため、視野内の他の天体はカラフルな破線として写っています。
それぞれの画像を比較すると、彗星のコマ(彗星の核から放出された物質でできた、明るいぼんやりとした領域)の色が、当初の緑色がかった色から次第に薄い赤色へと変化していく様子が捉えられています。
観測史上3例目の恒星間天体
2025年7月に発見された3I/ATLASは、2017年に発見された「1I/‘Oumuamua(オウムアムア)」、2019年に発見された「2I/Borisov(ボリソフ彗星)」に次いで確認された、3番目の恒星間天体(他の恒星系から飛来した天体)として注目を集めました。
極端な双曲線軌道を描く3I/ATLASは、一度太陽系を通り過ぎると二度と戻ってくることはありません。2025年10月末に太陽へ最接近したのち、現在は深宇宙へと遠ざかりつつあります。
世界中の望遠鏡がその姿を追跡
このような恒星間天体は、他の恒星系で形成された物質を直接観測できる貴重な機会として、非常に重要視されています。そのため、ジェミニ北望遠鏡だけでなく、ハッブル宇宙望遠鏡や日本のすばる望遠鏡などを使用して、世界中の研究者が協力して3I/ATLASの追跡観測を行いました。
- すばる望遠鏡が観測した地球最接近目前の恒星間天体「3I/ATLAS」(2026年1月3日)
- ハッブル宇宙望遠鏡が太陽系内を移動する恒星間天体「3I/ATLAS」を再び観測(2025年12月6日)
- NASAが恒星間天体「3I/ATLAS」の画像を一挙公開 火星探査機や小惑星探査機などが観測(2025年11月20日)
二度と戻らないこの天体がもたらした観測データは、今後も太陽系外の環境を知るための貴重な手がかりとなるでしょう。
冒頭の画像はNOIRLabから2026年6月16日付で公開されています。
文/ソラノサキ 編集/sorae編集部
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