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星々の淡い帯が語る歴史 “おとめ座”の楕円銀河「NGC 5018」の優美な姿

こちらは、ESO(ヨーロッパ南天天文台)の「VST(VLTサーベイ望遠鏡)」が観測した楕円銀河「NGC 5018」とその周辺の様子です。

ESOのVST(VLTサーベイ望遠鏡)で観測した楕円銀河「NGC 5018」(Credit: ESO/Spavone et al.)
【▲ ESOのVST(VLTサーベイ望遠鏡)で観測した楕円銀河「NGC 5018」(Credit: ESO/Spavone et al.)】

銀河の相互作用が描いた「潮汐尾」

画像中央の左側で、乳白色のぼんやりとした輝きを放っているのがNGC 5018です。おとめ座の方向、地球から約1億3000万光年先にあります。一見すると特徴のない滑らかな楕円形に見えますが、よく見ると星やガスからなるかすかな帯状の構造が、銀河の外側に向かって伸びているのがわかります。

INAF(イタリア国立天体物理学研究所)の研究者らのチームによると、この構造は潮汐尾(Tidal tail)と呼ばれるものです。潮汐尾は、複数の銀河が接近・衝突する際に、互いの重力によって星やガスが引き剥がされることで形成されます。NGC 5018の場合は、すぐ近くにある別の銀河(画像に向かって左側のNGC 5022など)と相互作用を起こしており、その過程で潮汐尾が形成されたとみられています。

画像に写り込んだ身近な天体たち

ESOによると、この広視野の画像には数億光年彼方の銀河だけでなく、より身近な天体もいくつか映り込んでいます。たとえば、画像の中央付近で明るく輝いている青い天体は、天の川銀河の恒星「HD 114746」です。

また、掲載した画像ではわかりにくいものの、NGC 5018の左下や右に離れたところには、青、緑、赤で描いた短い点線のような、かすかな痕跡が見えます。これらは太陽系内の小惑星が移動した軌跡です。画像の作成には時間を空けて取得したデータが複数用いられているため、その間に移動した小惑星の軌跡が点線のように写り込んでいます。

冒頭の画像はESOから2018年8月8日付で公開されたもので、ESOの公式SNSアカウントが2026年6月10日に改めて紹介しています。

 

文/ソラノサキ 編集/sorae編集部

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参考文献・出典