
アメリカの民間企業Firefly Aerospace(ファイアフライ・エアロスペース)は2025年3月2日、同社の月着陸機「Blue Ghost(ブルーゴースト)」が月面への軟着陸に成功したと発表しました。
Firefly Aerospaceによると、Blue Ghostは日本時間2025年3月2日17時34分に月面へ軟着陸することに成功しました。民間企業の月着陸機による軟着陸成功は2024年2月にアメリカのIntuitive Machinesが行った月着陸機「Odysseus」による着陸以来2回目です。







Odysseusが最終的に横転した状態で接地したことを意識してか、Firefly Aerospaceは今回の着陸について「a fully successful Moon landing(完全に成功した月面着陸)」と述べています。
なお、NASA=アメリカ航空宇宙局によると、Blue Ghostの着陸地点はちょうど日の出を迎えたタイミングです。日の入はアメリカの現地時間で3月16日ということで、Blue Ghostのミッションはそれまでの2週間にわたって行われることになります。
【最終更新:2025年3月2日20時38分】Firefly Aerospaceが新たに公開した画像を追加しました。
Blue Ghostとは
Blue GhostはFirefly Aerospaceにとって初の月着陸ミッション「Blue Ghost Mission 1」の月着陸機で、日本の民間企業ispaceの月着陸機「RESILIENCE(レジリエンス)」とともに、日本時間2025年1月15日にSpaceX(スペースX)の「Falcon 9(ファルコン9)」ロケットで打ち上げられました。着陸目標地点は危難の海(危機の海、Mare Crisium)にあるラトレイユ山(Mons Latreille)の近くです。
Blue Ghost Mission 1はNASAの商業月輸送サービス(CLPS)の下で実施されます。機体には月面下最大10フィートで測定できる熱流量計や、既存の全地球航法衛星システム(GNSS)の信号を月への移動中・月周回中・月面で利用できるかどうかを実証する受信器など、全部で10のペイロードが搭載されています。
Firefly AerospaceのBlue Ghost Mission 1ミッションについては随時お伝えしていきます。
- 月着陸機「ブルーゴースト」が撮影した美しき月の映像 米民間企業が公開(2025年3月1日)
- 米民間月着陸機「ブルーゴースト」月周回軌道投入成功 着陸は3月2日予定(2025年2月14日)
- 米民間月着陸機「ブルーゴースト」が撮影した青い地球 月面着陸はいつ?(2025年1月26日)
- スペースX、日米民間の月着陸機「ブルーゴースト」「レジリエンス」打ち上げ成功(2025年1月17日)
Source
- Firefly Aerospace - Firefly's Blue Ghost Mission 1 Lunar Landing (YouTube)
- Firefly Aerospace - Blue Ghost Mission 1
- Firefly Aerospace (X)
文/sorae編集部 速報班 編集/sorae編集部