
(引用元:NOIRLab)
こちらは、ハワイ島の「ジェミニ北望遠鏡」が2006年7月に近赤外線で捉えた木星です。南半球で二つの巨大な渦が接近した様子が写っています。大きい方が「大赤斑」、その下にある小さい方が「中赤斑(オーバルBA)」です。

この画像は、人の目には見えない近赤外線の観測データに色を割り当てた「疑似カラー画像」です。肉眼で見た木星の色を再現したものではなく、色の違いから雲の高さを読み取ることができます。
白い部分は比較的高い場所にある雲を、青い部分はそれより低い場所にある雲を示しています。大赤斑と中赤斑が白く目立つのは、嵐を形づくる雲の頂部が、周囲の雲より高い場所にあるためです。
赤く変化した中赤斑が大赤斑に接近
中赤斑は、1998年から2000年にかけて三つの白い楕円形の嵐が合体して生まれました。当初は白く見えていましたが、2006年には赤く変化した姿が確認されています。大赤斑に似た色から、英語では「レッドスポット・ジュニア(Red Spot Junior)」とも呼ばれています。
大赤斑と中赤斑は木星の大気の中を異なる速さで移動し、ときおり接近してすれ違います。この画像は、中赤斑が赤く変わってから初めて大赤斑に接近したときに撮影されました。中赤斑の観測はその後も続けられ、2026年2月にも観測されています。
冒頭の画像の撮影には、地球の大気の揺らぎによる像の乱れを補正する「補償光学」が使われました。この観測では、木星の衛星「イオ」から届く光を利用して、大気によって光がどのように乱されているかを測定しました。その乱れを打ち消すように補正用の鏡の形をリアルタイムで変えることで、地上からでも木星の雲の細かな構造を捉えることができたといいます。
編集/sorae編集部
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参考文献・出典
- NOIRLab - Jupiter’s Red Spots
- NOIRLab - Gemini Captures Close Encounter of Jupiter’s Red Spots
- NASA - Hubble Snaps Baby Pictures of Jupiter’s “Red Spot Jr.”
- Fletcher et al. - The JWST-Jupiter 2026 Campaign: Stripes, Vortices, and Auroras(学会発表要旨)























