広告
広告
【SAPOD】今日の「宇宙画像」です。soraeが過去に紹介した特徴的な画像や、各国の宇宙機関が公開した魅力的な画像、宇宙天文ファンや専門家からお寄せいただいた画像を紹介しています。(文末に元記事へのリンクがあります)

(引用元:NOIRLab)

こちらは、白色矮星と超低温矮星からなる連星の想像図です。超低温矮星を含む連星の発見を紹介するために、米国科学財団(NSF)の国立光学・赤外天文学研究所(NOIRLab)が2022年7月7日に公開しました。

白色矮星と超低温矮星からなる連星の想像図(Credit: NOIRLab/NSF/AURA/M. Garlick)
【▲ 白色矮星と超低温矮星からなる連星の想像図(Credit: NOIRLab/NSF/AURA/M. Garlick)】

白色矮星(White dwarf)は、太陽のような星が進化の終盤に外側のガスを放出した後に残る、小さく高密度な天体です。一方、超低温矮星(Ultracool dwarf)は、表面温度が低い、質量の小さな恒星や褐色矮星などを指す呼び名です。

このうち褐色矮星は、もともとの質量が小さく、太陽のように水素の核融合を安定して続けることができません。白色矮星と褐色矮星の連星は、恒星としての進化を経た天体と、恒星のようには核融合を続けられなかった天体が、重力で結び付いた組み合わせです。

広告

暗く見つけにくい超低温矮星の探索には、公開された観測データを調べる「市民天文学者」も参加しています。

約40億天体のデータから見つけた、星の相棒

この発見は、一般の人々が研究に参加する市民科学プロジェクト「Backyard Worlds: Planet 9」の参加者、フランク・キウィ(Frank Kiwy)氏が主導したものです。キウィ氏は、約40億天体の情報を収録した公開カタログ「NOIRLab Source Catalog DR2」を使い、超低温矮星の候補を2500個以上見つけました。

手がかりとなったのは、天体の「色」と「動き」です。赤い可視光から近赤外線にかけての3つの波長帯で測った明るさを比べ、超低温矮星に特徴的な色を示す天体を選びました。さらに、時間の経過に伴う位置の変化などにも条件を設け、候補を絞り込んでいます。

続いて、候補の近くに、天球上で同じような方向と速さで動く天体がないかを調べました。こうした動きの一致は、二つの天体が重力で結び付いた連星であることを見極める手がかりになります。この調査で見つかったのが、超低温矮星を含む34組の連星です。相手の天体には、想像図に描かれた白色矮星のほか、質量の小さな恒星も含まれています。

こうした連星を詳しく調べることは、暗い伴星の性質や、質量の小さな天体がどのように生まれ、進化するのかを知る手がかりになります。望遠鏡が蓄積してきた膨大なデータには、まだ気づかれていない星の相棒が隠れているのかもしれません。

 

編集/sorae編集部

関連記事

参考文献・出典

元記事を読む