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【SAPOD】今日の「宇宙画像」です。soraeが過去に紹介した特徴的な画像や、各国の宇宙機関が公開した魅力的な画像、宇宙天文ファンや専門家からお寄せいただいた画像を紹介しています。(文末に元記事へのリンクがあります)

(引用元:NOIRLab)

こちらは、チリのSOAR望遠鏡に新しく取り付けられた観測装置「STELES」が捉えた、りゅうこつ座イータ星の光です。虹のように並ぶ帯は星の姿ではなく、光を色(波長)ごとに分けて記録したものです。このように分けた光の並びを「スペクトル」といいます。

この画像は、アメリカ国立光学・赤外天文学研究所(NOIRLab)が2025年9月26日に公開しました。

SOAR望遠鏡の観測装置「STELES」が捉えたりゅうこつ座イータ星のスペクトル。波長約312~905nmの光が記録されている(Credit: CTIO/NOIRLab/SOAR/NSF/AURA)
【▲ SOAR望遠鏡の観測装置「STELES」が捉えたりゅうこつ座イータ星のスペクトル。波長約312~905nmの光が記録されている(Credit: CTIO/NOIRLab/SOAR/NSF/AURA)】

プリズムに通した光が虹色に分かれるように、天体の光も波長ごとに分けると、特定の波長で明るくなったり暗くなったりする部分が見つかります。線が現れる波長は元素ごとに特徴があり、天体に含まれる元素や、その動きを調べる手がかりになります。NOIRLabによると、この画像に見られる明るい帯は、水素が特定の波長で放つ光を捉えたものです。

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STELESは、こうした光を非常に細かく分けて記録できる装置で、ブラジルの研究機関が中心となって設計しました。取り込んだ光を青い側と赤い側に分けて記録し、人の目に見える光だけでなく、紫外線や赤外線の一部も観測できます。

STELESが捉えたりゅうこつ座イータ星の赤い側のスペクトル。波長約500~905nmの光が記録されており、約750nmより長い波長は人の目には見えない赤外線にあたる(Credit: CTIO/NOIRLab/SOAR/NSF/AURA)
【▲ STELESが捉えたりゅうこつ座イータ星の赤い側のスペクトル。波長約500~905nmの光が記録されており、約750nmより長い波長は人の目には見えない赤外線にあたる(Credit: CTIO/NOIRLab/SOAR/NSF/AURA)】

初観測の対象に選ばれた理由

STELESが初めて観測を行ったのは、2025年8月6日です。この夜、りゅうこつ座イータ星を含む14の天体のスペクトルを記録しました。初観測の対象に同星が選ばれたのは、ブラジルの天文学者アウグスト・ダミネリ氏の功績にちなんでいます。ダミネリ氏は、りゅうこつ座イータ星が連星であると最初に提唱しただけでなく、STELESの製作と設置に必要な資金の多くを集めた人物でもあります。

ハッブル宇宙望遠鏡とチャンドラX線観測衛星によって捉えられたイータカリーナ(りゅうこつ座η星)の合成画像。改良されたニュートリノ検出器は、イータカリーナや類似の星が超新星爆発を起こす数時間前に警報を発出できるかもしれません
【▲ ハッブル宇宙望遠鏡とチャンドラX線観測衛星によって捉えられた「りゅうこつ座イータ星」の合成画像(Credit: X-ray: NASA/CXC; Ultraviolet/Optical: NASA/STScI; Combined Image: NASA/ESA/N. Smith (University of Arizona), J. Morse (BoldlyGo Institute) and A. Pagan)】

りゅうこつ座イータ星は、太陽の約90倍と約30倍の質量を持つ二つの星からなると考えられています。全体の明るさは太陽の500万倍以上ですが、1837年に始まった「大噴火」で放出された物質からなる「ホムンクルス星雲」に覆われているため、地球からは暗く見えます。

STELESがチリに届いたのは2016年5月。組み立てや試験、新型コロナウイルス感染症による遅れなどを経て、約9年後に初観測を迎えました。今後は、宇宙で最初の世代に生まれたと考えられ、まだ直接観測されていない「種族III」の星を探すことにも役立つと期待されています。

 

編集/sorae編集部

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参考文献・出典

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