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こちらは、ハッブル宇宙望遠鏡が観測した渦巻銀河「NGC 4522」。おとめ座の方向、地球から約6000万光年先にあります。

ハッブル(Hubble)宇宙望遠鏡が観測した渦巻銀河「NGC 4522」(Credit: NASA & ESA)
【▲ ハッブル宇宙望遠鏡が観測した渦巻銀河「NGC 4522」(Credit: NASA & ESA)】

渦巻銀河といえば、明るい中心部を取り囲む渦巻腕(渦状腕)が円盤状に渦巻く姿が特徴の銀河です。ところがNGC 4522の場合、塵が豊富な暗い雲の連なりが、立ち昇る煙のように立体的に渦巻いているような姿をしています。

ラム圧を受けるおとめ座銀河団の一員

ESA(ヨーロッパ宇宙機関)によると、おとめ座銀河団に属するNGC 4522は、銀河団の中を時速1000万km以上で移動しているとみられています。

数百から数千の銀河が集まって構成されている銀河団の内部は、希薄ながらも高温の「銀河団ガス」で満たされています。銀河団の中を高速で移動する銀河は、この銀河団ガスからあたかも“向かい風”のように動圧(ラム圧)を受けることで、本体からガスを少しずつ剥ぎ取られていきます。

NGC 4522もそのような銀河のひとつです。ESAによれば、ハッブル宇宙望遠鏡は剥ぎ取られたガスの中で新たに形成された星団を捉えました。星々の青い輝きに注目すると、まるで小さな池から水しぶきが上がっているようにも見えます。

高速移動する銀河が受けるラム圧は、その銀河の星形成活動を抑制したり、時には銀河そのものの形を激しく歪ませることもあるといいます。ラム圧を受けた銀河からのガスの剥ぎ取りを研究することは、銀河の進化を促すメカニズムや、銀河団のように宇宙でも高密度な領域における星形成について、より深く理解することにつながるということです。

冒頭の画像はESA/Hubbleから2009年9月30日付で公開されました。

本記事は2019年1月16日公開の記事を再構成したものです。

 

文/ソラノサキ 編集/sorae編集部

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参考文献・出典