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こちらは、ハッブル宇宙望遠鏡が観測した「ソンブレロ銀河」(Messier 104、M104)。おとめ座の方向、地球から約3000万光年先にあります。

ハッブル(Hubble)宇宙望遠鏡が観測した「ソンブレロ銀河」(Credit: ESA/Hubble & NASA, K. Noll)
【▲ ハッブル宇宙望遠鏡が観測した「ソンブレロ銀河」(Credit: ESA/Hubble & NASA, K. Noll)】

地球から見たソンブレロ銀河の大きさは、満月の視直径の約3分の1に相当します。狭い視野を高精細に捉えるハッブル宇宙望遠鏡では一度に観測できないため、この画像は複数の観測データをつなぎ合わせることで作成されています。

画像の中央を左右に横切っているのが、ソンブレロ銀河の円盤部。その上下に柔らかく広がる白い光は、銀河中心部の膨らみである銀河バルジの輝きです。丸みを帯びたバルジとくっきりとした円盤が、メキシコの伝統的な帽子「ソンブレロ」に似ていることが名前の由来です。

ESA(ヨーロッパ宇宙機関)によると、ソンブレロ銀河の星形成活動はあまり活発ではありません。銀河円盤に存在するガスのうち、星の材料となっているのは1年あたり太陽1個分の質量にも満たない量です。また、中心部にあるとみられる太陽の約90億倍の質量を持つ超大質量(超巨大)ブラックホールも、比較的静かな状態だといいます。

渦巻銀河と楕円銀河の特徴を併せ持つ

私たちはソンブレロ銀河をほぼ真横、わずか6度ほど傾いた位置から眺めています。画像では円盤の縁に沿うようにして、塵(ダスト)の豊富なダストレーン(ダークレーン)が暗い帯を描いており、明るく輝く中心部やバルジを背景に浮かび上がっています。

ただ、「ほぼ真横」というこの角度は、ソンブレロ銀河を印象深いものにすると同時に、その構造を見極めにくくもしています。

ダストレーンが際立つ円盤部は渦巻銀河のようでもありますし、丸く膨らんだ銀河バルジと銀河ハロー(銀河全体を包み込むように広がる領域)は楕円銀河のようでもあります。ESAによれば、両方の特徴を併せ持つソンブレロ銀河は、渦巻銀河なのか楕円銀河なのかがはっきりしていないといいます。

謎めいたソンブレロ銀河の成り立ちを探るために、研究者たちはハッブル宇宙望遠鏡でハローの星々に含まれる重元素(水素やヘリウムよりも重い元素)の量を測定しました。ESAによれば、ハローに存在する重元素が豊富な星々の存在から、数十億年前に大質量の銀河と合体した可能性が示されています。

冒頭の画像はESA/Hubbleから2025年4月16日付で公開されたもので、ESAのハッブル宇宙望遠鏡公式Xアカウントが2026年10月1日に改めて紹介しています。

 

文/ソラノサキ 編集/sorae編集部

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参考文献・出典