
Space BD株式会社は2026年6月12日、打ち上げインテグレーション支援を担当した全6機の衛星等が、同日に種子島宇宙センターから「H3」ロケット6号機(30形態試験機)によって打ち上げられたと発表しました。今回のミッションは、日本の基幹ロケットとして初めて民間による「相乗り打上げサービス」が実施された事例となりました。

基幹ロケット初の「民間相乗り打上げ枠」を提供
Space BDは今回、打ち上げ枠の提供にとどまらず、打ち上げに至るまでの工程をワンストップで支援しました。
中心となったのは、2019年にJAXA(宇宙航空研究開発機構)と締結した基本協定に基づく「H3ロケット相乗り打ち上げサービス」です。Space BDはこのサービスを通じて、4機の衛星等に相乗り枠を提供しました。また、相乗り枠の4機を含む全6機の衛星等について、衛星とロケットの間に立った技術調整を担当しています。
新たに開発した複数衛星の放出インフラ
今回のミッションでは、1つの搭載ポートから複数の衛星を放出するための「インターフェースプレート」が新たに開発されました。株式会社中央エンジニアリングの協力のもとで開発が進められ、この過程では徳田工業株式会社の協力を得て、衛星単体での環境試験レベルを特定し、開発初期の技術検討を支援するための検証用マスダミー(おもり)を設計・製作するなどのアプローチが採用されました。
さらに、放出信号を分配・制御する「シーケンサー」は、オランダのInnovative Solutions In Space(ISISPACE)社の協力のもとで、H3ロケット6号機に適合するよう改修・実装されています。Space BDによれば、これらの放出インフラはいずれも設計通りに機能し、衛星が放出されたことを示す信号を正常に受信したということです。
このほかSpace BDは、一部の衛星を種子島へ海上輸送する際に必要となる、リチウムイオン電池を搭載した衛星の「船舶による危険物輸送の許可」取得も支援しました。
民間主導の商業利用拡大に向けた「確かな一歩」
Space BDは2019年12月に、日本の基幹ロケット「H-IIA」および「H3」を用いた相乗り超小型衛星の打ち上げ機会を提供する事業で、民間唯一のサービス事業者に選定されていました。
今回のH3ロケット6号機の打ち上げは、その初の実績となります。同社は今回の成果を活かし、今後も民間による宇宙の商業利用拡大に貢献していくとしています。
文・編集/sorae編集部
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