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星形成領域が彩る「回転花火銀河」こと“おおぐま座”の渦巻銀河「M101」

こちらは、アメリカ・アリゾナ州のキットピーク国立天文台(KPNO)にある口径4mのメイヨール望遠鏡で観測した渦巻銀河「M101(Messier 101)」。おおぐま座の方向、地球から約2000万光年先にあります。

メイヨール望遠鏡で観測した渦巻銀河「M101(Messier 101)」(Credit: T.A. Rector (University of Alaska Anchorage) and H. Schweiker (WIYN and NOIRLab/NSF/AURA))
【▲ メイヨール望遠鏡で観測した渦巻銀河「M101(Messier 101)」(Credit: T.A. Rector (University of Alaska Anchorage) and H. Schweiker (WIYN and NOIRLab/NSF/AURA))】

天の川銀河に似た巨大な渦巻銀河

M101は地球に対して正面(銀河円盤の平面側)を向けた、いわゆる「フェイスオン銀河」であり、その見事な姿から「回転花火銀河」や「風車銀河(Pinwheel Galaxy)」の愛称で親しまれています。

NOIRLab(アメリカ国立光学・赤外天文学研究所)によると、M101の直径は約17万光年にも及び、およそ1兆個もの星を内包していると推定されています。

渦巻腕(渦状腕)に沿って点在するピンク色の雲のような部分は、新しい星が次々と誕生している星形成領域の存在を示しています。また、若くて高温の青い星々や、星の材料となる塵(ダスト)を含んだ暗い帯(ダストレーン)も鮮明に写し出されています。

日本のアマチュア天文家が発見した超新星「SN 2023ixf」

星々が誕生する一方で、この銀河では星の終焉もまた目撃されています。

2023年5月19日、アマチュア天文家の板垣公一氏によって、M101で超新星「SN 2023ixf」が発見されました。NOIRLabによると、この超新星は大質量星が起こすタイプの「II型超新星」でした。

II型超新星は進化した大質量星内部の核融合反応によって鉄のコア(中心核)が生成されるようになった頃、核融合のエネルギーで自重を支えることができなくなったコアが崩壊し、その反動によって恒星の外層が吹き飛ぶことで爆発にいたると考えられている現象です。

近傍の銀河が伝える星のライフサイクル

近年発見された超新星の中でも、特に地球に近かったSN 2023ixfの出現は、研究者に重要な観測機会をもたらしました。

国立天文台や京都大学などの国際研究グループが2025年1月に発表した研究によれば、JVN(日本VLBI観測網)などを用いた詳細な電波観測の結果、この超新星爆発を起こした大質量星が、爆発の数十年前から活発にガスを放出する形で、質量を失っていたことが明らかになっています。

美しい星々の誕生から星の死にいたるまで、宇宙で起こる壮大な営みを、M101は私たちに比較的近い距離から見せてくれる貴重な天体の1つだといえます。

冒頭の画像はNOIRLabから2020年6月30日付で公開されたもので、NOIRLabの公式Xアカウントが2026年6月20日付で改めて紹介しています。

 

文/ソラノサキ 編集/sorae編集部

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参考文献・出典