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2026年5月の星空情報:31日は月内2度目の満月

202605 starry sky

5月、鮮やかな新緑と青空に、爽やかな風が吹き抜ける季節となりました。暑過ぎず寒過ぎず、夜の散歩も楽しい時期で、星空観察もはかどります。

日没頃、西寄りの空には2つの惑星が浮かびます。低い方にあるのが金星、高い方にあるのが木星です。金星、木星は惑星の中でもひときわ明るく、日の光が残る夕暮れ時でも見ることができます。

2つの惑星を見送り、夜の9時頃になると春の星座が空に広がります。南西の空には春の星座の王者「しし座」があります。しし座の胸の星は、レグルスという名の1等星です。21個ある1等星の中で最も暗く、名前の意味は「小さな王」です。レグルスは別名をコル・レオニスといい、これは「ししの心臓」という意味です。

レグルスから空低い方へ目を移すと、もう一つ心臓の星があります。赤っぽい色をした2等星アルファルドです。「孤独なもの」という意味で、周辺に明るい星がないためつけられた名です。
別名はコル・ヒドラエといい、「ヒドラの心臓」を意味します。ギリシャ神話の怪物ヒドラをかたどった「うみへび座」の胸に位置しています。
うみへび座は88星座の中で最も大きく、全体が上りきるまでに6時間もかかるほどです。

南の空高い所には、コル・カロリという3等星があります。コル・カロリは「チャールズの心臓」を意味します。17世紀に名付けられた名で、一般にはイギリス王チャールズ1世にちなむとされます。

コル・カロリは「りょうけん座」の星です。りょうけん座は2頭の犬が描かれた星座で、すぐ隣の星座「うしかい座」に率いられるような姿で描かれています。うしかい座はネクタイを逆さにしたような星の並びと、オレンジ色の1等星アークトゥルスが目を引く、初夏を代表する星座です。

5月の空には3つの心臓(コル)の星があります。名前に込められた意味も辿ってみると、それぞれの星がまた違った個性を持って見えてきます。春から初夏へ移り変わる星空を見上げながら、こうした星の名に込められた物語にも目を向けてみてください。

※…星座や天体の見える方角や位置関係は2026年5月15日のものです(時刻は本文中に記載)

2026年5月中旬 21時頃の東京の星空(Credit: 国立天文台)
【▲ 2026年5月中旬 21時頃の東京の星空(Credit: 国立天文台)】

 

2026年5月31日 遠地点の満月とブルームーン

2026年5月31日は年内で最も地球から遠い位置(遠地点)での満月であり、見た目の大きさも最小になります。月は楕円軌道で地球の周りを回るため、地球からの距離が日によって変わり、見た目の大きさも変わるのです。
年内で最も大きく見える月(12月24日)と比べると、直径換算で88%程度の大きさになりますが、最大・最小の満月を並べて見られるわけでもないため、小ささを実感するのは難しいでしょう。

もう一点おもしろいことに、2026年5月は2日も満月であり、31日の満月はひと月のなかで2回目の満月になります。ひと月に満月が2回ある場合、その2回目をブルームーンと呼ぶことがあります。これは天文用語ではなく、通俗的な呼び名です。
1か月で2回満月になることがあるのは、月の満ち欠けの周期(平均29.53日)が、1か月の日数より短いためです。ただし、28日または29日までしかない2月には起こりません。
ブルームーンの頻度は2~3年に1度と比較的珍しいものです。遠地点の満月と重なるのは、さらにレアだといえるでしょう。

満月は毎月見られる身近なものですが、遠かったり近かったり、珍しい呼び名がついたりと、意外に変化があります。見た目は同じようでも、その意味を知って眺めると、より味わい深く感じられるでしょう。

2026年5月31日22時頃の南の方角の星空(Credit: sorae/ RedShift)
【▲ 2026年5月31日22時頃の南の方角の星空(Credit: sorae/ RedShift)】

 

文・編集/sorae編集部

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参考文献・出典