英ヴァージン・グループの創設者であるサー・リチャード・ブランソンは5日、自身のブログにスペースシップツーの開発状況に関する記事を投稿した。

スペースシップツー(SpaceShipTwo)はヴァージン・グループの一つ、ヴァージン・ギャラクティック社が運用する予定のサブオービタル宇宙船で、スペースシャトルのように地球を回る軌道には乗らないものの、一般的に宇宙とされている高度100kmまで達することができる。宇宙にいられる時間は数分ではあるが、青い地球や黒い空を眺めることができ、また自由落下時に船内は無重量状態になる。現在いくつかの会社によってサブオービタル宇宙船の開発が行われており、その中でもスペースシップツーはもっとも実現に近い機体である。

昨年末に行われた、スペースシップツーにロケットモーターを装着した状態での滑空飛行試験ののち、ヴァージン・ギャラクティック社は開発状況に関して沈黙を守っていたが、この記事の中で、スペースシップツーの開発と試験を担当しているスケールド・コンポジッツ社のマット・スタインメッツ氏の言葉を引用する形で「2月28日に行われた、スペースシップツーの最初のロケット飛行に向けた最後となる燃焼試験の1回目は、劇的な形で完成しました」と書かれており、同機のロケットモーターの燃焼試験が最終段階に入ったことが明らかになった。

この最終段階がいつまで続くのかは判明しておらず、ヴァージン・ギャラクティック社も現時点ではこの試験について説明をしていないが、しかしこの試験を順調に終えることができれば、スペースシップツーのロケットモーターを用いた動力飛行は、おそらくそう遠くないうちに実施されることになるだろう。

 

■This isn't sci-fi - Richard's Blog - Virgin.com
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