【SAPOD】今日の「宇宙画像」です。soraeが過去に紹介した特徴的な画像や、各国の宇宙機関が公開した魅力的な画像、宇宙天文ファンや専門家からお寄せいただいた画像を紹介しています。(文末に元記事へのリンクがあります)

(引用元:NASA)

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こちらは、NASAの火星探査車「キュリオシティ(Curiosity)」のミッション686週目にあたる2025年10月7日に撮影された火星のモノクロ画像です。撮影には、車体上部に搭載されたマストカメラ(Mastcam)が使用されました。

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この画面の左寄りにある角張った岩は、古代遺跡の石垣の一部を思わせるような形状をしています。直線的で四角いシルエットが“人工物らしさ”を感じさせますが、これは自然の作用によって形成されたものであると説明できます。砂や泥が堆積・固結してできた層に割れ目や層理面が発達し、その面に沿って割れた後、長い時間をかけた風の侵食が角と面を際立たせました。さらに、硬さの異なる層が選択的に削られることで段差が揃い、ブロックを積み上げたような外観になりやすいのです。

火星では、このように人工物を連想させる岩がしばしば見つかり、「遺跡の一部では?」などと話題になることがあります。

参考画像:キュリオシティが10月21日に同じ地域で撮影した火星の岩
【▲参考画像:キュリオシティが10月21日に同じ地域で撮影した火星の岩(Credits: NASA/JPL-Caltech/MSSS)】

火星の風景の撮影情報

  • 撮影機器:Mastcam(右側)
  • 撮影日:2025年10月7日18時49分29秒(UTC)
  • 撮影場所:火星、ゲール・クレーター内

※…2025年10月7日はキュリオシティのミッション4682ソル目にあたります。1ソル(Sol)は火星の1太陽日を指し、地球時間で約24時間40分に相当します。

 

編集/sorae編集部

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