静穏だと思われていたペルセウス座銀河団に合体の痕跡

静穏な銀河団の典型例。

そう思われていたある銀河団に、実は大規模な合体の痕跡が残されていたとする研究成果を、延世大学の研究者らのチームが発表しました。

数千の銀河が重力で結びついた構造である銀河団は、時には衝突・合体することもあります。

しかし、約2億4000万光年先の「ペルセウス座銀河団」は合体の痕跡がみられなかったことから、安定した状態にあると考えられてきました。

ところが近年、ペルセウス座銀河団でも過去の衝突の痕跡らしきものが明らかに。

「すばる望遠鏡」の観測データを分析した今回の研究では、重力的な相互作用の痕跡とみられる、2つの暗黒物質(ダークマター)の塊をつなぐ橋のような構造が明らかになったということです。

ペルセウス座銀河団で検出された暗黒物質(ダークマター)分布(青色)を示した図。背景は「すばる望遠鏡」の超広視野主焦点カメラ(HSC)で取得した画像(Credit: HyeongHan et al.)
【▲ ペルセウス座銀河団で検出された暗黒物質(ダークマター)分布(青色)を示した図。背景は「すばる望遠鏡」の超広視野主焦点カメラ(HSC)で取得した画像(Credit: HyeongHan et al.)】

 

文/ソラノサキ 編集/sorae編集部

関連記事

参考文献・出典

  • 国立天文台 - 重力レンズが映し出す、太古の大衝突の痕跡
  • 延世大学 - “50억 년 전 우주 뺑소니, 중력렌즈로 검거” 연세대, 페르세우스 은하단 충돌 흔적 세계 최초 규명