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その姿はまるで一輪のバラ ハッブル宇宙望遠鏡が観測した相互作用銀河「Arp 273」

こちらは、ハッブル宇宙望遠鏡(HST)が観測した相互作用銀河「Arp 273」。

アンドロメダ座の方向、約3億光年先にあります。

まるで可憐な一輪の花を思わせる不思議な姿。NASA=アメリカ航空宇宙局やESA=ヨーロッパ宇宙機関はバラの花にたとえています。

ハッブル宇宙望遠鏡(HST)が観測した相互作用銀河「Arp 273」(Credit: NASA, ESA, and the Hubble Heritage Team (STScI/AURA))
【▲ ハッブル宇宙望遠鏡(HST)が観測した相互作用銀河「Arp 273」(Credit: NASA, ESA, and the Hubble Heritage Team (STScI/AURA))】

相互作用銀河とは、接近したり衝突したりすることで、互いに重力の影響を及ぼし合っている複数の銀河のこと。

そのなかには潮汐力によって形が大きくゆがんだり、渦巻腕(渦状腕)が長い尾のように伸びていたりするものもあり、時に生物的な印象を受ける姿をしていることもあります。

Arp 273は、天文学者のHalton Arpが1966年にまとめた特異銀河(特異な形態を持つ銀河)のカタログ「Atlas of Peculiar Galaxies」における収録名です。

画像に向かって上の“花”にあたる部分は「UGC 1810」、下の“茎”にあたる部分は「UGC 1813」と呼ばれています。

衛星銀河(伴銀河)であるUGC 1813は、約5倍の質量があるUGC 1810の中心から外れた位置をくぐり抜けたと考えられています。UGC 1810の渦巻腕(渦状腕)は、UGC 1813の潮汐力によって大きくゆがんでいます。

また、UGC 1810の中心部には、UGC 1813との衝突が引き金になったと思われる、激しい星形成活動の兆候もみられるといいます。

冒頭の画像はハッブル宇宙望遠鏡の「広視野カメラ3(WFC3)」の観測データを使って作成されたもので、ハッブル宇宙望遠鏡の打ち上げ21周年記念画像として、NASAとESAから2011年4月20日に公開されました。

本記事は2018年10月12日公開の記事を再構成したものです。

 

文/ソラノサキ 編集/sorae編集部

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参考文献・出典