私たちの頭上に上がる月はいつも同じ顔を見せていますが、古代の月の角度は少しだけ違っていたようです。アリゾナ大学の研究者たちは月周回衛星や探査機のデータから「月の自転軸が過去にズレていた」ことを突き止め、ネイチャーに報告しています。
今回判明した月の自転軸のズレは5度。そしてズレが起きたのは約30億年前と推測されます。月には影となる部分に氷が存在していることがわかっているのですが、その氷の分布を調べた研究者たちは過去に氷の分布位置が変化していたことを突き止めます。
さらにNASAの月周回衛星「ルナー・リコネサンス・オービター(LRO)」や無人探査機「エルクロス(LCROSS)」、重力分布を調べた月探査機「GRAIL」のデータを突き合わせることで、月の自転軸の変化を突き止めたのです。
NASAの太陽関連の研究所「SSERVI」に務めるイボンヌ・ペンドルトン博士は「今回の発見は月のドラマティックな変化を解き明かしたもので、大きな注目を集めることになるでしょう」と語っています。「このように複数のミッションのデータから一つの大きな成果が得られたのは、大変興味深いです」
それにしても、月サイズの天体の自転軸を5度も動かしたのはどのようなエネルギーだったのでしょうか。こちらも今後研究が進み、判明することを期待したいですね!
Image Credit: gizmag
■Ancient ice reveals tilting of Earth's moon
http://www.gizmag.com/ancient-ice-reveals-moon-tilt/42484/
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