小惑星で金・プラチナなど発掘へ ルクセンブルクと米企業が宇宙船を共同開発

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ルクセンブルグと言えば古城や金融によるリッチな国として有名ですが、将来は宇宙開発でさらにお金持ちな国になるかもしれません。同国は米企業のDeep Space Industriesと共同で、小惑星での貴金属の発掘に関する技術開発に取り組むことを発表しました。
 
ルクセンブルグとDeep Space Industriesによる共同プロジェクト「Prospector-X」では、将来の小惑星における貴金属の発掘に関する研究と開発を行ないます。Deep Space IndustriesのDaniel Faber氏は「このProspector-Xに関する協力により、採算性のある深宇宙探査のための飛行テストの技術開発が可能になるでしょう」と述べています。
 
今後、Deep Space Industriesは小さな宇宙船を地球低軌道(LEO)で試験飛行させます。この宇宙船では水を使った推進システム「Deep Space Comet-1」やカメラ、電子システムなどをテストし、今後いかに採算性の高いプロジェクトに繋げられるかが査定されます。貴金属の発掘という商業的な目的で打ち上げられる宇宙船なので、採算性がとっても大事なんですね。
 
そもそも小惑星に貴金属は埋まっているのか…についてですが、2015年に地球から約240万キロ離れた場所を通過した「小惑星2011 UW158」には3000億ドル〜5.4兆ドルものプラチナなどの貴金属が含まれていたと計算されています。もちろんこのような膨大な貴金属を地球に持ち帰ると、貴金属の価格が暴落して採算が取れなくなる可能性もあります。しかし宇宙から貴金属を採掘して持ち帰るなんて、なんとも夢のある話ですね!
 
Image Credit: DEEP SPACE INDUSTRIES
■Asteroid Mining News: Luxembourg Partners With Deep Space Industries For Prospector-X Mission
http://www.ibtimes.com/asteroid-mining-news-luxembourg-partners-deep-space-industries-prospector-x-mission-2364780
■Luxembourg Boldly Goes Into Asteroid Mining
http://news.nationalgeographic.com/2016/05/financial-times-luxembourg-asteroid-mining/