
地球の双子とも表現される金星。
アメリカの研究者らのチームが取り組んだ金星の地殻に関する研究成果を、NASA=アメリカ航空宇宙局が紹介しています。
研究チームがモデルを作成して調べたところ、金星の地殻の厚さは平均40km、最大65kmと算出されました。
この値は金星の環境を考慮すれば非常に薄く、高密度になった地殻の底部が剥がれ落ちたり、高温で溶けたりすることでマントルの一部になり、地殻が薄くなる可能性が考えられるといいます。
今回の結果は、プレート運動はないとされる金星でも、地殻が変成作用を受ける可能性を示唆。研究チームはモデルの検証と改良のため、今後の金星探査ミッションに期待を寄せています。
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文/ソラノサキ 編集/sorae編集部
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参考文献・出典
- NASA - NASA Study Reveals Venus Crust Surprise
- Semprich et al. - Metamorphism of Venus as driver of crustal thickness and recycling (Nature Communications)