こちらは「ろくぶんぎ座」(六分儀座)の方向約7300万光年先のレンズ状銀河「NGC 3156」です。かすかに同心円状の構造が見えるぼんやりとした楕円形の輝きのなかで、塵の豊富な暗黒星雲が糸状に連なっている様子が捉えられています。

【▲ ハッブル宇宙望遠鏡で撮影されたレンズ状銀河「NGC 3156」(Credit: ESA/Hubble & NASA, R. Sharples, S. Kaviraj, W. Keel)】
【▲ ハッブル宇宙望遠鏡で撮影されたレンズ状銀河「NGC 3156」(Credit: ESA/Hubble & NASA, R. Sharples, S. Kaviraj, W. Keel)】

レンズ状銀河は渦巻銀河と楕円銀河の中間にあたる形態の銀河です。渦巻銀河と同じように中央部分の膨らみや円盤構造を持つものの、渦巻銀河の特徴である渦巻腕(渦状腕)は持たないとされています。また、レンズ状銀河には楕円銀河と同じように古い星が多く、星形成活動もほとんどみられないといいます。

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この画像は「ハッブル宇宙望遠鏡(Hubble Space Telescope:HST)」の「掃天観測用高性能カメラ(ACS)」と「広視野カメラ3(WFC3)」で取得したデータ(可視光線と近赤外線のフィルターを使用)をもとに作成されました。欧州宇宙機関(ESA)によると、NGC 3156は球状星団の性質や最近の星形成に関する研究などの対象として観測されてきました。

また、NGC 3156は市民参加型の天文学プロジェクト「Galaxy Zoo(ギャラクシー・ズー)」が実施した投票で選ばれた銀河の1つでもあります。10万人以上のボランティアが参加したGalaxy Zooでは未調査の銀河90万個がわずか175日間で分類されましたが、そのなかには3本腕の渦巻銀河や衝突する環状銀河のように、風変わりで素晴らしいタイプの銀河が幾つも含まれていました。そこで、Galaxy Zooはハッブル宇宙望遠鏡による追加観測の対象を選ぶための投票を2018年に実施。一般市民から約1万8000票が投じられた結果、NGC 3156を含む全部で300個の銀河が選ばれています。

冒頭の画像はハッブル宇宙望遠鏡の“今週の画像”として、ESAから2023年9月11日付で公開されています。

 

Source

  • Image Credit: ESA/Hubble & NASA, R. Sharples, S. Kaviraj, W. Keel
  • ESA/Hubble - Measure of a great galactic disc

文/sorae編集部

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