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2019年末から2020年の春にかけて、オリオン座の1等星「ベテルギウス」の減光に注目が集まりました。ベテルギウスは2019年10月後半から2020年2月前半にかけて1等級ほど暗くなりましたが、約1.6等で底を打ってからは増光に転じ、4月後半の時点では約0.4等まで明るくなっています。

【▲ ベテルギウスとその周辺を長時間露光で撮影した画像(Credit: Adam Block, Steward Observatory, University of Arizona)】

そんなベテルギウスも、天の川銀河におよそ1000億個あるとされる恒星の1つでしかありません。2020年2月に撮影された上掲の画像では、地球からおよそ700光年離れたベテルギウスの向こう側で輝く無数の星々が、まるで板チョコにまぶしたパウダーシュガーのように写し出されています。

また、画像に向かってベテルギウスの上に見えている赤い部分は、「エンゼルフィッシュ星雲」の別名でも知られる散光星雲「Sh2-264」の一部です。オリオン座にはSh2-264をはじめ、ベテルギウスの下で大きく弧を描いているように見える「バーナードループ(Sh2-276)」、三ツ星の近くに見える「オリオン大星雲(M42)」や「馬頭星雲(Barnard 33)」といった星雲が集まっています。

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これらは「オリオン座分子雲(Orion Molecular Cloud Complex)」と呼ばれる広大な領域の一部を成しており、オリオン座の方向を長時間露光で撮影することで、その全体像が浮かび上がってきます。ベテルギウスのように死を迎えつつある星があるいっぽうで、オリオン座の別の一角では、分子雲から誕生した新たな星々が星雲を輝かせています。

【▲ オリオン座周辺を長時間露光で撮影した画像(212時間に渡り撮影された複数の画像を合成したもの)(Credit: Stanislav Volskiy)】

 

関連:ベテルギウスの減光がついにストップ。増光の兆しを見せる

Source

  • Image Credit: Adam Block, Steward Observatory, University of Arizona
  • Source: APOD(1) / APOD(2)

文/松村武宏

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