
宇宙航空研究開発機構(JAXA)は1月25日、宇宙ステーションを模した閉鎖環境で生活し、人体にかかる精神心理的な影響について調べる「閉鎖環境適応訓練設備を用いた有人閉鎖環境滞在試験」について、8人の被験者の選定を完了したと発表した。
試験は2月5日から始まり、2週間(13泊14日)の滞在が実施される。
この試験は公募で選ばれた被験者が2週間、宇宙ステーションを模した閉鎖環境施設の中で生活し、健康状態を調べるというもの。得られたデータは、国際宇宙ステーションに滞在する宇宙飛行士の健康状態を把握する手法の向上や、将来のより長期にわたる宇宙滞在にも適用できる健康管理手法の確立に役立てられることになる。
国際宇宙ステーション(ISS)のような閉鎖環境での長期間滞在は、人間の精神心理的な側面にさまざまな影響を与える可能性が知られており、ISSに長期滞在する宇宙飛行士に対する健康管理は日常的に行われ、JAXAも日本人宇宙飛行士を心身共に健康に保つ様々な取り組みを行っている。
しかし、このうち宇宙飛行士の精神心理的健康状態を評価する手法としては、宇宙飛行士の軌道上スケジュールや軌道上で対応できる分析手法に制約があるため、2週間に一度程度の精神医学・心理学の専門家とのビデオ問診(Private Psychological Conference:PPC)が唯一の手段となっており、より効果的な手法の構築が重要となっているという。
この試験では、現状での専門家の問診評価に加え、客観的な指標に基づく精神心理的ストレス状態評価手法を用いることにより、ISS宇宙飛行士の精神心理的健康状態評価手法を向上させることを目標としているという。また、本研究は「非侵襲的(採血などを伴わない)かつ宇宙飛行士自身が軌道上でほぼリアルタイムに評価可能」な手法の開発も目標としている。
これにより、JAXAは将来の超長期有人宇宙滞在にも適用可能な新たな精神心理的健康管理手法の獲得を目指すとしている。
Image Credit: NASA
■「閉鎖環境適応訓練設備を用いた有人閉鎖環境滞在試験」
被験者の選定について - 宇宙ステーション・きぼう広報・情報センター - JAXA
http://iss.jaxa.jp/topics/2016/01/20160125.html























