米オービタル・サイエンシズ社(Orbital Sciences Corporation)は22日、開発中のアンタレスロケットの打ち上げの予行を終えた。

予行はアメリカ東部標準時22日18時(日本時間23日8時)に、場所はバージニア州ワロップス島にある、中部大西洋地域宇宙港(Mid-Atlantic Regional Spaceport)で行われた。これは実際の打ち上げと同じ手順で作業を進め、発射台からロケットの推進剤を供給するシステムや、第1段エンジンの点火・停止といった動きが想定通り行えるかを見ることを目的としていた。前回13日にも一度同様のことが試みられたが、エンジンに点火できず失敗、延期されていた。

今回もロケットの第1段タンクには推進剤が満タンまで供給され、そして無事にエンジンに点火、2基のAJ26エンジンは29秒間に渡って噴射し、安全に停止された。オービタル社は「データの初期評価は、望んでいた結果を達成できたことを示しています」と発表している。

この後機体は一度組み立て施設に戻され、分解・調査され、そして6週間以内にも、ダミー衛星を搭載しての最初の打ち上げが実施される見通しだ。

アンタレスロケットは主に国際宇宙ステーション(ISS)に貨物船シグナスを打ち上げるために開発されている2段式ロケットで、また第3段を取り付けて通常の人工衛星の打ち上げにも使える。シグナスの最初の打ち上げ、つまりアンタレスの2回目の打ち上げは、1回目の飛行結果にも左右されるだろうが、現時点では初夏に予定されている。

 

■Orbital Successfully Conducts First Stage "Hot Fire" Test of Antares Space Launch Vehicle
http://www.orbital.com/NewsInfo/release.asp?prid=847