遠ざかる通信衛星 寿命延長サービスを終えた宇宙機が撮影した“ほろ苦い別れ”の瞬間

人工衛星の寿命を別の宇宙機で延長する。

5年をともにした顧客の衛星からの“ほろ苦い別れ”と題した動画を、アメリカ企業Northrop Grumman(ノースロップ・グラマン)がXで公開しました。

映像は、同社傘下のSpace Logistics(スペース・ロジスティクス)の宇宙機「MEV-1」が撮影しました。

写っているのは、Intelsat(インテルサット)の通信衛星「IS-901」です。

MEV-1は2020年2月に墓場軌道(※)でIS-901とドッキング。推進機能を提供することで、静止軌道に戻ってからの運用を支えてきました。

契約期間を終えたMEV-1は、IS-901を墓場軌道に戻してドッキングを解除。映像はこの時に撮影されました。

IS-901と別れたMEV-1は、新たなミッションに移ったということです。

※…墓場軌道:静止軌道から300kmほど外側にある軌道。運用を終えた静止衛星が運用中の衛星と干渉することがないように、運用終了間際に墓場軌道へ移動されます。

関連画像・映像


【▲ 結合を解除したMEV-1から撮影されたIS-901の映像をXでシェアしたNorthrop Grummanのポスト】

【▲ Intelsatの通信衛星「IS-901」との結合を解除した「MEV-1」が別れ際に撮影した静止画(Credit: Northrop Grumman)】

 

文/ソラノサキ 編集/sorae編集部

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参考文献・出典



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