
CNSA=中国国家航天局は2025年4月24日付で、2020年12月に月探査機「嫦娥5号(Chang'e 5)」で採取した月のサンプルについて、国際貸与申請の結果を発表しました。
申請が承認されたのは、6か国にある大学など7組織です(※)。これらの組織では、嫦娥5号が地球に持ち帰った月のサンプルで研究を行うことが可能となります。
CNSAの単忠徳局長は、世界中の研究者がさらなる科学的発見を得て、人類全体に恩恵がもたらされることを期待しているとコメントしています。
2023年11月に申請の受付を始めたCNSAは、同年12月末までに11の国と国際機関から合計24件の申請を受理したということです。
※…フランスのパリ地球物理研究所、ドイツのケルン大学、日本の大阪大学、パキスタンの宇宙高層大気研究委員会、イギリスのオープン大学、アメリカのブラウン大学とニューヨーク州立大学ストーニーブルック校。

文/ソラノサキ 編集/sorae編集部
関連記事
- 月の磁気異常を説明できるか?「嫦娥5号」の月土壌サンプルから超微細な磁鉄鉱を発見(2022年12月16日)
- 月探査機「嫦娥5号」のサンプルから約20億年前に形成された比較的新しい火山岩を発見(2021年10月11日)
- 中国、月面サンプルリターンミッション「嫦娥5号」地球へ帰還 1731gの試料採取に成功(2020年12月22日)
参考文献・出典
- CNSA - 国家航天局发布嫦娥五号任务月球样品国际借用申请结果
- SpaceNews - China to lend Chang’e-5 moon samples to U.S. universities