JAXA大西さんたちのNASA「Crew-10」ミッションは早ければ日本時間3月13日に打ち上げ

JAXA=宇宙航空研究開発機構は2025年2月28日、JAXAの大西卓哉宇宙飛行士ら4名が割り当てられているNASA=アメリカ航空宇宙局の有人宇宙飛行ミッション「Crew-10(クルー10)」について、日本時間2025年3月13日8時48分の打ち上げを目標に準備を進めることで合意したと発表しました。

Crew-10の宇宙飛行士は?

Crew-10のメンバーはコマンダーを務めるNASAのAnne McClain(アン・マクレーン)宇宙飛行士、パイロットを務めるNASAのNichole Ayers(ニコール・エアーズ)宇宙飛行士、ミッションスペシャリストを務めるJAXAの大西卓哉宇宙飛行士およびRoscosmos(ロスコスモス)のKirill Peskov(キリル・ペスコフ)宇宙飛行士です。

4名はアメリカの民間企業SpaceX(スペースX)のCrew Dragon(クルードラゴン)宇宙船で国際宇宙ステーション(International Space Station: ISS)に向かい、約半年間の長期滞在を行う予定です。

アメリカ航空宇宙局(NASA)の有人宇宙飛行ミッション「Crew-10」の公式ポートレート。左から:RoscosmosのKirill Peskov宇宙飛行士、NASAのNichole Ayers宇宙飛行士、NASAのAnne McClain宇宙飛行士、JAXAの大西卓哉宇宙飛行士
【▲ アメリカ航空宇宙局(NASA)の有人宇宙飛行ミッション「Crew-10」の公式ポートレート。左から:RoscosmosのKirill Peskov宇宙飛行士、NASAのNichole Ayers宇宙飛行士、NASAのAnne McClain宇宙飛行士、JAXAの大西卓哉宇宙飛行士(Credit: NASA/Bill Stafford/Helen Arase Vargas)】

大西宇宙飛行士は今回が2回目の宇宙飛行で、前回は第48次/第49次長期滞在クルーの一員として2016年7月~10月にかけてISSに約113日間滞在しました。滞在中はISSの日本実験棟「きぼう」の新しい実験環境の構築や、日本人宇宙飛行士初となるCygnus(シグナス)補給機のキャプチャーなどを行っています。

McClain宇宙飛行士も今回が2回目の宇宙飛行で、前回は第58次/第59次長期滞在クルーの一員として2018年12月~2019年6月にかけてISSに約204日間滞在しました。Ayers宇宙飛行士とPeskov宇宙飛行士は今回が初の宇宙飛行です。

なお、今回の飛行で大西宇宙飛行士は第72次長期滞在クルーの一員としてフライトエンジニアを務めた後、続く第73次長期滞在ではISS船長(コマンダー)としてミッションの達成及び全搭乗員の安全確保に向けて指揮を執る予定です。日本人宇宙飛行士がISS船長を務めるのは若田光一宇宙飛行士と星出彰彦宇宙飛行士に次いで3人目となります。

JAXAによると、今回発表された日時はISSの運用状況などに応じて変更される可能性があり、最終的に決定した日時は改めて発表するということです。

 

Source

  • JAXA - 国際宇宙ステーション長期滞在クルー大西卓哉宇宙飛行士搭乗の クルードラゴン宇宙船(Crew-10)打上げ日時

文・編集/sorae編集部