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【SAPOD】今日の「宇宙画像」です。soraeが過去に紹介した特徴的な画像や、各国の宇宙機関が公開した魅力的な画像、宇宙天文ファンや専門家からお寄せいただいた画像を紹介しています。(文末に元記事へのリンクがあります)

(引用元:ESA/Hubble)

今回紹介するのは、ESA/HubbleとESO(ヨーロッパ南天天文台)が2015年4月16日に公開した、巨大銀河の「沈黙」の過程を示す図解です。ハッブル宇宙望遠鏡とESOの超大型望遠鏡VLTによる観測成果をもとに制作されました。

巨大楕円銀河の星形成が、中心部から外側へ向かって静まっていく過程を示した図解。青は星形成が続いている領域、赤は星形成が止まった領域を表している(Credit: ESA/Hubble and ESO)
【▲ 現在の巨大楕円銀河の祖先にあたる大質量銀河で、星形成が中心部から外側へ向かって静まっていく過程を示した図解。青は星形成が続いている領域、赤は星形成が止まった領域を表している(Credit: ESA/Hubble and ESO)】

現在の宇宙で数多く観測されている巨大楕円銀河の多くは、天の川銀河のおよそ10倍もの質量を持ちながら、新しい星をほとんど生み出していません。古い赤い星が多く、若い青い星がほとんど見られないため、天文学ではこうした銀河は星形成が静かな銀河として扱われます。

では、かつて活発に星を生んでいたこれらの銀河は、どのようにして星形成をやめたのでしょうか。

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2015年に発表された研究成果では、ビッグバンから約30億年後の時代にあたる、現在の巨大楕円銀河の祖先と考えられる22個の大質量銀河が観測されました。ハッブルの広視野カメラ3(WFC3)で古い星の分布を、VLTの分光装置SINFONIで新しい星が生まれている場所をそれぞれ調べたところ、星形成の止まり方に明確な傾向が見えてきました。観測された大質量銀河では、中心部ですでに星形成が弱まっている一方、外縁部ではまだ星が生まれ続けている傾向が見えてきました。

つまり、銀河の「沈黙」は中心から始まり、じわじわと外側へ広がっていくと考えられます。画像では、左側に初期宇宙の銀河が描かれ、赤い中心部(星形成が停止した領域)と青い外縁部(まだ星が生まれている領域)が対比されています。右側には、現在の宇宙で見られるような、全体的に赤い巨大な楕円状銀河になった姿が示されています。

この星形成の停止を引き起こす原因として、銀河中心の超大質量ブラックホールの活動で放出されるエネルギーが星の材料となるガスを吹き飛ばす、あるいは加熱するという説や、外部からのガス供給が途絶えるという説が有力視されています。

ただし、どの仕組みが決定的な役割を果たすのかについては、2026年現在も研究が続いています。

 

編集/sorae編集部

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参考文献・出典

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