【SAPOD】今日の「宇宙画像」です。soraeが過去に紹介した特徴的な画像や、各国の宇宙機関が公開した魅力的な画像、宇宙天文ファンや専門家からお寄せいただいた画像を紹介しています。(文末に元記事へのリンクがあります)

(引用元:sorae 宇宙へのポータルサイト)

こちらは、「てんびん座」の方向およそ200光年先にある系外惑星「K2-141 b」を描いた想像図です。主星に照らされ続けている昼側(右上)で蒸発した岩石が永遠に照らされない夜側(左下)で雨となって降り注いでいるとみられています。

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  • Image Credit: Julie Roussy, McGill Graphic Design and Getty Images
  • sorae - 夜空から岩石の雨が降ってくる 灼熱の太陽系外惑星「K2-141 b」

 

K2-141 bは地球と比べて直径が約1.5倍、質量が約5倍ある岩石質の系外惑星で、公転周期は6時間40分ほど(K2-141 bにとっての「1年」は地球の約0.28日)。主星の重力がもたらす潮汐力によって自転と公転の周期が同期した「潮汐固定(潮汐ロック)」の状態にあるとみられています。

【▲ 系外惑星「K2-141 b」と地球を比較した想像図。背景は恒星「K2-141」(Credit: NASA's Eyes)】

主星の「K2-141」に近い軌道を周回しているK2-141 bの表面温度は、主星から常に照らされている昼側が摂氏約3000度、反対の夜側が摂氏マイナス200度と推定されています。高温に熱せられているK2-141 bの表面には、深さ100kmと推定される溶けた岩石でできたマグマオーシャンが広がっていると推測されています。

K2-141 bの昼側で、マグマオーシャンから岩石を構成する物質が蒸発して大気を形成し、強風によって寒い夜側に運ばれ、凝縮し岩石の雨となって降り注いでいるとみられています。つまりK2-141 bでは、地球における水のように岩石が循環していると考えられています。

 

文/sorae編集部

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