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若き星々が輝く“恒星進化の実験室” おおいぬ座の散開星団「NGC 2362」

こちらは、ESO(ヨーロッパ南天天文台)の「VLT(超大型望遠鏡)」で観測した散開星団「NGC 2362」。

おおいぬ座の方向・約5000光年先にあるこの星団には、誕生からまだ400万〜500万年ほどしか経っていない若い星々が数多く散らばっています。

ESO(ヨーロッパ南天天文台)の「VLT(超大型望遠鏡)」で観測した散開星団「NGC 2362」(Credit: ESO)
【▲ ESO(ヨーロッパ南天天文台)の「VLT(超大型望遠鏡)」で観測した散開星団「NGC 2362」(Credit: ESO)】

NGC 2362は、別名「おおいぬ座タウ星団(Tau Canis Majoris Cluster)」とも呼ばれています。

その名前の由来となっているのが、画像の中央でひときわまばゆく輝く「おおいぬ座タウ星(Tau Canis Majoris)」です。おおいぬ座タウ星は多重星であることが知られています。

星々の進化を解き明かす「実験室」

散開星団とは、ガスや塵(ダスト)が集まった同じ雲(分子雲)からほぼ同時期に誕生し、重力によって緩く結びついている星の集団を指します。

ESOによれば、同じ時期に誕生したこれらの星々は化学的な組成を共有しているため、星が誕生してから死を迎えるまでの進化の過程を検証するための、理想的な「実験室」になるといいます。

同じ星団に属する星々であっても、その後の進化は誕生した時の質量によって異なります。おおいぬ座タウ星のような大質量星は、周囲にある小さな星々が何十億年も輝き続けるのとは対照的に、自身の“燃料”である水素を核融合反応を通じて猛烈な勢いで消費し、はるかに短い期間でその生涯を終える運命にあります。

なお、VLTによるNGC 2362の観測は、ESOの「Cosmic Gems(宇宙の宝石)」プログラムの一環として実施されました。このプログラムは、科学観測の空き時間を活用して、教育やアウトリーチを目的とした魅力的な天体画像を取得する取り組みです。

冒頭の画像はESOから2019年3月18日付で公開されました。

本記事は2019年5月19日公開の記事を再構成したものです。

 

文/ソラノサキ 編集/sorae編集部

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参考文献・出典