淡く青い超新星の輝き ハッブル宇宙望遠鏡が撮影した“ふたご座”の銀河「LEDA 22057」

こちらは「ふたご座(双子座)」の方向約6億5000万光年先の銀河「LEDA 22057」です。ぼんやりと明るい中心部分を取り巻く2本の渦巻腕(渦状腕)によって作り出されたLEDA 22057の形態からは、まるでこちらをじっと見つめる目のような印象を受けます。

ハッブル宇宙望遠鏡(HST)の広視野カメラ3(WFC3)で撮影された銀河「LEDA 22057」(Credit: ESA/Hubble & NASA, R. J. Foley (UC Santa Cruz))
【▲ ハッブル宇宙望遠鏡(HST)の広視野カメラ3(WFC3)で撮影された銀河「LEDA 22057」(Credit: ESA/Hubble & NASA, R. J. Foley (UC Santa Cruz))】

ハッブル宇宙望遠鏡が捉えた超新星の輝き

この画像は「ハッブル宇宙望遠鏡(Hubble Space Telescope: HST)」の「広視野カメラ3(WFC3)」で2024年2月に取得したデータを使って作成されました。

LEDA 22057では2024年1月に超新星「SN 2024pi」が見つかっています。発見から1か月半ほど経っているため明るさは数分の1になっていますが、この画像でも銀河中心の右下にある淡く青い点としてSN 2024piが捉えられています。

欧州宇宙機関(ESA)によると、SN 2024piは白色矮星を含む連星が関わるとされる「Ia型超新星」に分類されています。伴星からガスが流れ込むなどして白色矮星の質量が太陽の約1.4倍という一定の値に達した時に起こるとされるIa型超新星は真の明るさがほぼ一定だと考えられており、観測された見かけの明るさと比較して地球からの距離を割り出せることから、宇宙の距離を測定するのに役立つ標準光源のひとつとして利用されています。

冒頭の画像は“ハッブル宇宙望遠鏡の今週の画像”として、ESAから2024年12月30日付で公開されています。

 

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文・編集/sorae編集部

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