
【更新:2025年8月1日1時23分】有人宇宙飛行ミッション「Crew-11」のCrew Dragon(クルードラゴン)宇宙船は日本時間2025年8月1日1時09分に打ち上げられる予定でしたが、上空の雲の影響で発射およそ1分前に打ち上げは中止されました。次の打ち上げ機会は日本時間2025年8月2日0時43分(アメリカ東部夏時間2025年8月1日11時43分)の予定です。更新にあわせてタイトルを一部変更しました。
JAXA=宇宙航空研究開発機構は2025年7月28日付で、NASA=アメリカ航空宇宙局の有人宇宙飛行ミッション「Crew-11(クルー11)」の打ち上げ日時が正式に決定したことを発表しました。
Crew-11は、アメリカ企業SpaceX(スペースX)の有人宇宙船「Crew Dragon(クルードラゴン)」によるISS=国際宇宙ステーションへの有人宇宙飛行ミッションです。
発表された打ち上げ予定日時は、日本時間2025年8月1日1時09分(アメリカ東部夏時間2025年7月31日12時09分)です。地球低軌道に投入されたCrew Dragonは、およそ39時間後の日本時間2025年8月2日16時頃にISSとドッキングする見込みです。
油井亀美也宇宙飛行士は2回目のISS長期滞在へ

Crew-11のクルーはコマンダーを務めるNASAのZena Cardman宇宙飛行士、パイロットを務めるNASAのEdward Michael “Mike” Fincke宇宙飛行士、ミッションスペシャリストを務めるJAXAの油井亀美也宇宙飛行士およびRoscosmos(ロスコスモス)のOleg Platonov宇宙飛行士です。
油井宇宙飛行士は大西卓哉宇宙飛行士や金井宣茂宇宙飛行士とともに、2009年にJAXAの宇宙飛行士候補として選抜。2011年7月にISS搭乗宇宙飛行士として認定された後、2015年7月~12月にかけて第44次/第45次長期滞在クルーの一員としてISSに約142日間滞在しました。今回のCrew-11ミッションは2回目の宇宙飛行となります。
NASAのFincke宇宙飛行士はISSの第9次長期滞在(2004年4月~10月)と第18次長期滞在(2008年10月~2009年4月)、スペースシャトル「Endeavour(エンデバー)」最後のミッションとなったSTS-134(2011年5月)で合計3回の宇宙飛行を経験したベテランです。ここ最近はNASAのCommercial Crew Program(コマーシャルクループログラム、商業乗員輸送計画)の下でCrew Dragonやアメリカの航空機大手Boeing(ボーイング)の新型宇宙船「Starliner(スターライナー)」にも関わってきました。今回のCrew-11ミッションは4回目の宇宙飛行となります。
NASAのCardman宇宙飛行士とRoscosmosのPlatonov宇宙飛行士は今回が初の宇宙飛行です。なお、Cardman宇宙飛行士はもともと2024年9月打ち上げの「Crew-9」ミッションに割り当てられていましたが、打ち上げ時のクルーを4名から2名に減らす措置が講じられた際に割り当てが変更されていました。
なお、ISSでは現在大西宇宙飛行士が「Crew-10」ミッションの一員として長期滞在を行っており、日本人宇宙飛行士が連続してISSで長期滞在を行うことになります。Crew-10ミッションのクルー4名を乗せた宇宙船は、2025年8月5日以降にISSを離脱する予定だということです。

文・編集/sorae編集部
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参考文献・出典
- JAXA - 国際宇宙ステーション長期滞在クルー油井亀美也宇宙飛行士搭乗のクルードラゴン宇宙船(Crew-11)の打上げ日時の決定
- NASA - NASA Sets Coverage for Agency’s SpaceX Crew-11 Launch, Docking