【SAPOD】今日の「宇宙画像」です。soraeが過去に紹介した特徴的な画像や、各国の宇宙機関が公開した魅力的な画像、宇宙天文ファンや専門家からお寄せいただいた画像を紹介しています。(文末に元記事へのリンクがあります)

(引用元:NASA)


つるっとした岩石?これは…?

アメリカ航空宇宙局(NASA)が公開している「Mars Perseverance Raw Images」では、火星探査車「Perseverance」が撮影したRAW画像が日々更新されています。今回ご紹介するのは、Perseveranceのミッション第213週にあたる2025年3月15日に撮影された1枚です。

※…2025年3月15日は、Perseveranceのミッション1446ソル目。1ソル(Sol)は火星での1太陽日を指し、約24時間40分に相当します。

Source
  • Image Credit: NASA/JPL-Caltech/ASU
  • NASA - Mars Perseverance Sol 1446: Right Mastcam-Z Camera

 

Perseveranceは、日々火星で撮影したデータを地球へ送り続けていますが、今回取り上げる画像には、少し変わった“岩石”が写っています。周囲の地表や砂とは異なる色合いをしており、表面は比較的つるっとしていて、やや光沢を帯びているようにも見えます。この岩石はいったい何なのでしょうか?

「Mars Perseverance Raw Images」では、この岩石についての解説はなく、隕石由来なのか、堆積岩あるいは火成岩の一部なのかは定かではありません。なお、Perseveranceの「Mastcam-Z」で撮影されたことから、この岩の大きさは数cmから十数cm程度と推測されます。

火星探査車Perseveranceとは

Perseveranceは、NASAが2020年に火星に送った探査車で、火星の地質や気候の調査、古代生命の痕跡の探索、将来の有人火星探査に向けた技術実証を目的としています。

火星探査車Perseveranceに搭載されている観測装置の位置を示した図。Mastcam-ZとSuperCamはどちらもPerseveranceのマスト、通称“ヘッド(頭)”と呼ばれる部分に搭載されている(Credit: NASA/JPL-Caltech)
【▲ 火星探査車Perseveranceに搭載されている観測装置の位置を示した図。(Credit: NASA/JPL-Caltech)】

Mastcam-Zについて

Mastcam-Zは、Perseveranceのマストに搭載されている2つのカメラシステムで、主に火星の地形や岩石を立体的に撮影することができます。2012年8月に火星に着陸した火星探査車「Curiosity」に搭載されたMastcamから改良が加えられており、Mastcam-Zは最大4倍のズームが可能となっています。

なお、NASAによるとMastcam-Zの「Z」は、Zoomを意味するものだといいます。

火星探査車Perseveranceのマスト部分の拡大画像。Mastcam-ZとSuperCamの設置場所がわかる
【▲ 火星探査車Perseveranceのマスト部分の拡大画像。Mastcam-ZとSuperCamの設置場所がわかる(Credit: NASA/JPL-Caltech)】

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編集/sorae編集部

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