【SAPOD】今日の「宇宙画像」です。soraeが過去に紹介した特徴的な画像や、各国の宇宙機関が公開した魅力的な画像、宇宙天文ファンや専門家からお寄せいただいた画像を紹介しています。(文末に元記事へのリンクがあります)

(引用元:NASA)


火星の地表に掘られた直径13mmの掘削孔を接写

アメリカ航空宇宙局(NASA)が公開している「Mars Perseverance Raw Images」では、火星探査車「Perseverance」が撮影したRAW画像が日々更新されています。今回ご紹介するのは、Perseveranceのミッション第210週にあたる2025年2月20日に撮影された1枚です。

※…2025年2月20日は、Perseveranceのミッション1424ソル目。1ソル(Sol)は火星での1太陽日を指し、約24時間40分に相当します。

Source
  • Image Credit: NASA/JPL-Caltech
  • NASA - Mars Perseverance Sol 1424: WATSON Camera

 

今回の画像は、Perseveranceのロボットアーム先端に備えられたカメラ「WATSON(ワトソン:Wide Angle Topographic Sensor for Operations and eNgineering)」が、火星の地表に掘られた掘削孔を接写したものです。

Perseveranceは、火星の岩石からサンプル(試料)を採取する際、ドリルを用いて直径約13mm・深さ約60mmの穴を掘削し、円柱状のコアサンプルを収集します。この画像は、サンプルを採取するにあたって撮影されたもので、穴の大きさを考えると、非常に接近して撮影された写真であることがわかります。

Perseveranceは、火星の複数箇所でこのような掘削を行い、採取したサンプルを保管容器に収めて火星表面に配置していきます(※)。これらのサンプルは、将来計画されているサンプル・リターン・ミッションによって地球へ持ち帰られる予定です。

※…今回の掘削によってサンプルが保管容器に収められたかどうかは、公表されていません。

火星探査車Perseveranceとは

Perseveranceは、NASAが2020年に火星に送った探査車で、火星の地質や気候の調査、古代生命の痕跡の探索、将来の有人火星探査に向けた技術実証を目的としています。

火星探査車Perseveranceに搭載されている観測装置の位置を示した図。Mastcam-ZとSuperCamはどちらもPerseveranceのマスト、通称“ヘッド(頭)”と呼ばれる部分に搭載されている(Credit: NASA/JPL-Caltech)
【▲ 火星探査車Perseveranceに搭載されている観測装置の位置を示した図。(Credit: NASA/JPL-Caltech)】

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編集/sorae編集部

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