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【SAPOD】今日の「宇宙画像」です。soraeが過去に紹介した特徴的な画像や、各国の宇宙機関が公開した魅力的な画像、宇宙天文ファンや専門家からお寄せいただいた画像を紹介しています。(文末に元記事へのリンクがあります)

(引用元:NASA)

今回紹介するのは、NASAの火星探査車「キュリオシティ」が撮影した、「ミラフローレス(Miraflores)」と名付けられた高さ約6mの岩山です。頂部が比較的滑らかに見えるのは、厚い砂に覆われているためです。

この画像が撮影されたのは2026年6月11日、キュリオシティにとって火星でのミッション4923日目(ソル4923)のことです。キュリオシティに搭載された「Mastcam」で撮影した11枚の画像をつなぎ合わせたもので、色合いは地球上で人の目が見る場合の光の条件に合わせて調整されています。

※…1ソル(Sol)=火星での1太陽日、約24時間40分。

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キュリオシティが2026年6月11日に撮影した高さ約6mの丘「ミラフローレス」(Credit: NASA/JPL-Caltech/MSSS)
【▲ キュリオシティが2026年6月11日に撮影した高さ約6mの岩山「ミラフローレス」(Credit: NASA/JPL-Caltech/MSSS)】

浸食によって残された岩山

画像が撮影された当時、キュリオシティは「バジェ・グランデ(Valle Grande)」という愛称が付けられた谷を登りながら、この地域の地質を調べていました。谷に位置するミラフローレスは、周囲の岩石が長い時間をかけて浸食されて失われるなかで、岩山として残った地形です。

一見すると、ミラフローレスは火星にある小さな岩山の一つにすぎません。しかし、この岩山を特徴づけているのが、斜面から周囲にかけてハチの巣のように広がる、幅4~8cmの多角形状の割れ目です。NASAは、この特徴的な光景を「多角形の海(sea of polygons)」と表現しています。

NASAの火星探査車「キュリオシティ(Curiosity)」が2026年6月に撮影した、火星の表面を覆う“ハチの巣模様”(Credit: NASA/JPL-Caltech/MSSS)
【▲ NASAの火星探査車「キュリオシティ(Curiosity)」が2026年6月に撮影した、火星の表面を覆う“ハチの巣模様”(Credit: NASA/JPL-Caltech/MSSS)】

過去にキュリオシティが見つけた多角形状の割れ目には、泥が乾燥して収縮したことで形成されたものがありました。ただし、ハチの巣状の地形は気温の変化や、埋没した堆積物が圧縮されて水分を失う過程でも形成される可能性があります。研究チームは割れ目の形や化学組成を分析し、どのような過程で作られたのかを調べています。

火星探査を続けるキュリオシティ

2012年8月にゲール・クレーターへ着陸したキュリオシティは、クレーター中央にそびえるアイオリス山(シャープ山)の山麓を登りながら探査を続けています。この一帯には数十億年前、湖や川が存在していたと考えられています。

キュリオシティによる探査成果の一つが、火星の岩石に含まれていた有機分子の検出です。

NASAは2025年3月24日、キュリオシティが2013年5月に採取した岩石試料「カンバーランド(Cumberland)」から、炭素原子が10~12個つながった有機分子が検出されたと発表しました。これらは分析時の加熱によって、岩石に含まれていた脂肪酸が分解して生じた可能性があり、火星でこれまでに見つかった中では最も大きな有機分子です。脂肪酸は地球の生物が細胞膜を作るために利用する物質ですが、熱水と鉱物の反応など、生命活動とは無関係な過程でも形成されます。そのため、検出された有機分子の起源は分かっていません。

火星での探査開始から14年が経過したキュリオシティは、現在もアイオリス山を登りながら、火星の環境がどのように変化してきたのかを示す手がかりを探し続けています。

 

編集/sorae編集部

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参考文献・出典

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