
9月、夏の暑い空気の中に、少しずつ涼風が混じり始める時季となりました。蒸し暑さが和らぎ、澄みきった空に、明るい星々や目印となる星の並びを見つけることができます。
夕方、西の空には金星が見られます。金星は惑星の一つで、9月19日に最大光度を迎え、マイナス4.8等もの明るさで輝きます。これは最も明るい1等星シリウス(おおいぬ座)の約20個分の明るさで、位置が分かれば昼の空でも見つけることができます。
※…昼の金星を観察する際には、太陽を直視しないよう注意してください

金星は夜になると西の地平線に沈みますが、その頃には無数の星が空を覆います。21時頃になると、西寄りの空には夏の大三角を、東寄りの空には秋の四辺形を見ることができます。
夏の大三角は「こと座」のベガ、「わし座」のアルタイル、「はくちょう座」のデネブからなる、やや細長い形をした三角形です。「夏の」大三角という名称ですが、12月の初旬まで空に輝きます。
秋の四辺形は「ペガスス座」の3星と、「アンドロメダ座」のアルフェラッツからなる四角い星の並びです。南東側の3等星アルゲニブを除いた3つの星は全て2等星であり、夏の大三角ほど華やかではありません。
しかし、周囲にも明るい星がないため、どこまでも高く続いていきそうな秋の空の中で、まるで天窓のように見えます。
ペガスス座は純白の天馬が描かれた星座です。一般的には英語読みで「ペガサス」と呼ばれますが、星座ではラテン語読みを採用し「ペガスス」といいます。
アンドロメダ座は、古代エチオピアの王女に由来する星座です。王女アンドロメダは怪物のいけにえに捧げられるものの、ペガススに乗った勇者ペルセウスによって救われたと神話に語られています。
毎日観察していると、夏の大三角は少しずつ西へ傾き、秋の四辺形は東から南へと昇っていきます。星空でも、夏が少しずつ去り、秋の気配が濃くなっていくのです。
※…星座や天体の見える方角や位置関係は2026年9月15日のものです(時刻は本文中に記載)
2026年9月、月と惑星の接近
2026年9月には、月と金星・木星がかなり近い位置まで接近します。月や惑星の軌道は黄道(太陽の見かけの通り道)に近いため、月と惑星の接近自体は珍しくありませんが、今回は角距離にして2度(月4個分)未満まで近づく接近が相次ぎます。
9月9日の明け方には、東の空で木星と月齢27の細い月が接近します。午前4時ごろには角距離が約1.3度(月2個半分程度)まで近づきます。はかなげに欠けていく細い月と、どっしりと輝く木星の共演は見ごたえがあるでしょう。

さらに9月14日の夕方には、西寄りの空で金星と月齢3の細い月が接近します。日の入り後には角距離が約1.5度(月3個分程度)まで近づきます。空にピンと張った弓のような鋭い輝きの月と、最大光度を間近に控えた眩しい金星が並ぶ様子が見られます。

金星と木星は惑星の中でも特に明るく、金星は「宵の明星」(夕方の西の空に見える場合)、「明けの明星」(明け方の東の空に見える場合)と呼ばれます。木星も、その明るさから「夜半の明星」と呼ばれることがあります。
今年の9月は、欠けていく月と満ちていく月が、二つの明星とそれぞれ美しい共演を見せます。月の形や惑星の輝きに注目しながら、実際の空でご覧になってください。
※…月と木星、月と金星はさらに近づきますが、日本ではその最接近時刻には月が地平線下にあるため、実際に観察できる時間帯の角距離を示しています。
文・編集/sorae編集部
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参考文献・出典
- 国立天文台 - ほしぞら情報 東京の星空・カレンダー・惑星(2026年9月)
- 国立天文台 - ほしぞら情報 月が金星に接近、金星が最大光度(2026年9月)
- つるちゃんのプラネタリウム - 月と木星が接近 2026年9月9日
- AstroArts - 2026年9月14日 細い月と金星が大接近

























