
こちらは、ハッブル宇宙望遠鏡(HST)が観測した「Hoag's Object(ホーグの天体)」と呼ばれる銀河。
へび座の方向、約6億光年先にあります。
明るく輝く中心部分を、きれいな円形をしたリング状の構造が大きく取り囲んだ姿がとても印象的です。

カタログでの名称は「PGC 54559」などですが、発見したアメリカの天文学者Arthur Hoag氏にちなんで「ホーグの天体」と呼ばれています。
整ったリング構造の内側に別の環状銀河の姿が
ホーグの天体は環状銀河(リング銀河)に分類される特異銀河で、リングを含めた直径は約12万光年とみられています。
こうした環状銀河のリング構造は、銀河どうしの衝突・合体が原因となって形成されると考えられています。
ただ、非常に整ったリング構造を持つホーグの天体がどのようにして形成されたのかは、まだよくわかっていません。仮に銀河どうしの衝突が起きたとしても、数十億年前の古い出来事だった可能性もあるといいます。
面白いことに、ほとんど何もないように見える中心部とリング構造の隙間、時計で表現すれば1時の方向に、ホーグの天体よりも遠くにある別の環状銀河がたまたま見えています。

NASA=アメリカ航空宇宙局やESA=ヨーロッパ宇宙機関では、この偶然の配置を「A Wheel within a Wheel(車輪の中の車輪)」と表現しています。
冒頭の画像はハッブル宇宙望遠鏡にかつて搭載されていた「広視野惑星カメラ2(WFPC2)」で取得したデータを使って作成されたもので、NASAやESAから2002年9月5日付で公開されました。
本記事は2018年11月14日公開の記事を再構成したものです。
文/ソラノサキ 編集/sorae編集部
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