こちらは、ハッブル宇宙望遠鏡(HST)が観測した、とけい座の一角。
中央に見える渦巻銀河をはじめ、ぼんやりと輝く数多くの楕円銀河が捉えられています。

ESA=ヨーロッパ宇宙機関によると、この視野には銀河団「ACO S 295」に属する銀河が捉えられています。銀河団は、数多くの銀河が重力で結びついた巨大な天体です。
若い高温の大質量星に由来する青色が目立つ渦巻銀河と、古い低温の星が多く赤い色合いをした楕円銀河。銀河の形態だけでなく、色の違いも印象的です。
渦巻銀河のように平らな円盤銀河は、地球に対する角度でも見え方が異なります。正面を向けた中央の銀河は渦巻腕(渦状腕)の様子がよくわかりますが、その周囲にある横を向けた銀河は光の筋のように見えています。
また、画像の右上には、重力レンズ効果を受けて像が細長くゆがんだ銀河も見えています。
重力レンズ効果とは、手前にある天体の質量によって時空間がゆがむことで、その向こう側にある天体から発せられた光の進行方向が変化し、地球からは像がゆがんだり分裂して見えたりする現象です。
重力レンズの効果を受けた遠くの銀河の像は、ゆがむだけでなく拡大もされるので、本来よりも高い解像度で構造などを識別することも可能です。
冒頭の画像はハッブル宇宙望遠鏡の「掃天観測用高性能カメラ(ACS)」と「広視野カメラ3(WFC3)」で取得したデータを使って作成されたもので、“ハッブル宇宙望遠鏡の今週の画像”として、ESAから2021年5月17日付で公開されました。
本記事は2021年5月18日公開の記事を再構成したものです。
文/ソラノサキ 編集/sorae編集部
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