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太陽活動は2008年以降活発に? 近年の活動低下から脱しつつある可能性

2025年も暑い夏となりましたが、NASA=アメリカ航空宇宙局は2025年9月15日付で、2008年以降の太陽活動が活発化しつつあることを示した研究成果を紹介しています。

太陽活動は新たな停滞期へ? 実際は…

NASAの太陽観測衛星「SDO(ソーラー・ダイナミクス・オブザーバトリー)」が観測した2025年9月13日の太陽(Credit: NASA/GSFC/Solar Dynamics Observatory)
【▲ NASAの太陽観測衛星「SDO(ソーラー・ダイナミクス・オブザーバトリー)」が観測した2025年9月13日の太陽(Credit: NASA/GSFC/Solar Dynamics Observatory)】

太陽の活動には、活発な時期(極大期)と静穏な時期(極小期)を繰り返す約11年の活動周期が存在することが知られています。現在の太陽では2019年12月に始まった第25活動周期が進行中で、2024年10月にはNASAとNOAA=アメリカ海洋大気庁が極大期に到達したことを発表しました。

一方、11年周期とは別に、より長期的なタイムスパンでも太陽活動は変動しています。ここ数百年間では、1645年~1715年の70年にわたって太陽活動が停滞したマウンダー(モーンダー)極小期や、1790年~1830年の40年にわたって停滞したダルトン極小期が知られています。これらの時期では、観測された太陽の黒点数が大幅に減少したことが記録に残されています。

実は近年、太陽活動は新たな停滞期に入る可能性が指摘されていました。第22太陽活動周期の極大期を迎えた1990年頃以降、黒点数には減少する傾向がみられたからです。

特に2008年~2019年の第24太陽活動周期は、それまでの100年間で最も活動が低い周期となりました。現在の第25太陽活動周期も開始が確認された当初は、第24太陽活動周期と同程度の活動レベルになるのではないかと予測されていたほどです。

しかし、NOAAの宇宙天気予報センターが公開している太陽活動の進行状況を見てみると、第25太陽活動周期の毎月の太陽黒点数は第24太陽活動周期を上回って推移しています。新たな停滞期に入るのではないかという指摘もあった極小期から数年が経ち、太陽活動は活発化しつつある様子を見せているのです。

2019年12月時点での第25太陽活動周期の黒点数推移予測(オレンジ)。第24太陽活動周期と同程度になるのではないかと予測されていた(Credit: NOAA)
【▲ 2019年12月時点での第25太陽活動周期の黒点数推移予測(オレンジ)。第24太陽活動周期と同程度になるのではないかと予測されていた(Credit: NOAA)】
2025年8月までに観測された毎月の黒点数と今後の推移予測。第25太陽活動周期の極大期には第24太陽活動周期のピークを大きく上回る数の黒点が観測された(Credit: NOAA)
【▲ 2025年8月までに観測された毎月の黒点数と今後の推移予測。第25太陽活動周期の極大期には第24太陽活動周期のピークを大きく上回る数の黒点が観測された(Credit: NOAA)】

太陽風の速度・密度などは2008年以降増加していることが明らかに

JPL=NASAジェット推進研究所のJamie JasinskiさんとMarco Velliさんは、近年の太陽風の観測データを分析した結果、2008年以降の太陽活動は活発化し始めたと結論付けました。

両者によると、たとえば2008年から2025年までの間に太陽風は速度がプラス約6%、密度がプラス約26%といったように、様々なパラメータで数値が増加。それまでの約20年間にわたる活動の低下から“回復”しつつあることが示唆されるといいます。

太陽の活動は宇宙天気(太陽活動による宇宙環境の変動)に大きな影響を及ぼします。活発な時期にはGPSなどの測位システム、ラジオなどの通信、地上の電力網に障害を引き起こす可能性があり、宇宙ステーションなどで活動する宇宙飛行士の被ばく線量が増加するリスクも懸念されます。

また、活発な太陽活動によって地球の大気が膨張すると、低軌道を周回する人工衛星の高度が大気の抵抗によって低下しやすくなるため、運用上の影響が生じる可能性もあります。およそ半世紀ぶりの有人月面探査や、民間企業の宇宙ステーション建設・衛星コンステレーション構築が計画・実施されている現在、太陽活動はより注目を集めています。

Jasinskiさんは、1790年~1830年のダルトン極小期が起こった理由はまだよくわかっておらず、太陽活動の長期的な傾向予測は難しいとコメント。両者は今回の研究で示された太陽活動の活発化が今後も継続していくのか、それとも落ち着くのかは、さらなる観測で明らかになるだろうと指摘しています。

 

文/ソラノサキ 編集/sorae編集部

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参考文献・出典