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【▲ 2022年3月2日18時頃に西の空に浮かぶ金星と木星のイメージ(Credit: sorae編集部)】

2023年2月頃から、夕方の西の空では2つの明るい星が並んで輝いています。「あの星はなんだろう」と気になっていた方もいらっしゃるのではないでしょうか。この2つの星は、惑星のなかでも特に明るく見える金星と木星です。

金星は明け方の東の空、もしくは夕方の西の空でしか見ることができません。それは金星が地球よりも内側を回っている「内惑星」だからです。内惑星は地球の夜を迎えた地域……すなわち太陽に面していない地域から見える方向に来ることはありませんし、もちろん太陽に近付いた時にも見ることはできません。そのため、夕方か明け方に「斜めの位置」から見ることしかできないのです。

内惑星のもう一つの特徴として、「満ち欠けをする」という点があります。地球との位置関係によって、望遠鏡などで見た金星は月のように形が変わって見えます(ただし、満月のように丸い金星は太陽に近すぎて見ることができません)。現在(2023年3月初旬)の金星は、ほぼ満月のような形をしています。

【▲ 地球から見た金星の形の変化(参考:中3地学【金星の見え方】、Credit: sorae編集部)】

一方、木星は地球の外側を回る「外惑星」です。そのため、地球との位置関係によっては一晩中見ることもできます。外惑星はごくわずかに満ち欠けしますが、ほぼ分からないレベルです。また、太陽の向こう側に回り込むような位置関係にある時は、太陽に近すぎて見ることができません。

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このように、金星と木星は同じ惑星でありながらも地球との位置関係によって見られる時間帯が異なるため、金星は「明けの明星」(明け方に見える場合)もしくは「宵の明星」(夕方に見える場合)、木星は「夜半(よわ)の明星」と呼ばれています。現在、金星の明るさは約マイナス4等、木星は約マイナス2等。一等星の中で最も明るいシリウス(マイナス1.46等)をさらに超える明るさを誇ります。

金星や木星が明るく見えるのは、地球からの距離が近いからでもありますが、反射率が非常に高いことも理由の一つです。金星は地球と同じ岩石惑星、木星は巨大ガス惑星ですが、いずれも表面は厚い雲に覆われており、太陽の光を良く反射します。金星の反射率は78%、木星は73%で、火星(反射率16%)の4.5倍以上に相当します。

現在、木星は高度を下げながら、金星は高度を上げながら、お互いに近付いているところです。2つの星が最も接近するのは3月2日で、その間隔は満月の視直径と同じくらい(約30分角)にまで狭まります。

接近した金星と木星は肉眼でも観察できますが、双眼鏡や望遠鏡を使って観測するとより楽しめます。やや高倍率(60〜100倍程度)の望遠鏡であれば、木星の周りに並ぶガリレオ衛星や、金星の満ち欠けも見られるかもしれません。

宵の明星と夜半の明星の共演を、ぜひ実際の空でご覧になってみてください。

 

Source

文/sorae編集部

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