【▲ 種子島宇宙センター大型ロケット発射場から飛び立ったH3ロケット試験機1号機。JAXAの打ち上げライブ配信から(Credit: JAXA)】

宇宙航空研究開発機構(JAXA)と三菱重工業は2023年3月7日、先進光学衛星「だいち3号」を搭載した新型ロケット「H3」試験機1号機の打ち上げを実施しましたが、第1段の分離後に第2段のエンジンを点火できず、打ち上げは失敗しました。

打ち上げに関する情報は以下の通りです。

■打ち上げ情報:H3-22(ALOS-3)

ロケット:H3 試験機1号機
打ち上げ日時:日本時間2023年3月7日10時37分【失敗】
発射場:種子島宇宙センター 大型ロケット発射場(日本)
ペイロード:先進光学衛星「だいち3号(ALOS-3)」

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H3ロケットは従来の基幹ロケット「H-IIA」の後継機として、JAXAと三菱重工業が開発した新型ロケットです。試験機1号機の打ち上げは当初2020年度に予定されていましたが、第1段に使われている新開発のエンジン「LE-9」の問題を解決するために2度延期されていました。

ペイロードの「だいち3号」は、2011年5月に運用を終えた陸域観測技術衛星「だいち」の光学観測ミッションを引き継ぐ地球観測衛星として開発されました。「だいち」に搭載されていた光学観測装置の観測幅(衛星の直下70km)を維持しつつ、地上分解能は「だいち」の2.5mよりも細かな0.8mに向上しており、日本の任意の地点を24時間以内に観測可能とされていました。

LE-9エンジンの問題が解決したH3ロケット試験機1号機は2023年2月17日に向けて打ち上げが準備されていましたが、機体と地上側設備の接続を電気的に離脱させる際の電位変動によってロケットの第1段に搭載されている制御機器が誤作動したため、固体燃料ロケットブースター「SRB-3」の点火直前で打ち上げが中止されていました。

誤作動の対策を施した今回の打ち上げではLE-9に続きSRB-3も点火され、H3ロケット試験機1号機は飛行を開始。SRB-3の燃焼終了・分離、衛星フェアリングの分離、LE-9の燃焼終了、第1段の分離までは正常に飛行したものの、JAXAの打ち上げライブ配信中に行われたアナウンスによると第2段の「LE-5B-3」エンジンに点火することができず、ミッション達成の見込みがないことから指令破壊信号が送信されたということです。

H3ロケット試験機1号機に関しては新しい情報が入り次第お伝えします。

先進光学衛星「だいち3号」(ALOS-3)実機
【▲ 先進光学衛星「だいち3号」(ALOS-3)実機。種子島宇宙センターの第2衛星フェアリング組立棟(SFA2)での様子(Credit: JAXA)】

■打ち上げ関連画像・映像

【▲ 「だいち3号」ミッションマーク(Credit: JAXA)】
【▲ 「だいち3号」ミッションマーク(Credit: JAXA)】

■打ち上げ関連リンク

 

Source

文/sorae編集部 速報班

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