アメリカ空軍とボーイング社は5月3日、X-51Aウェーブライダーによる最後の飛行試験を成功させ、最高速度マッハ5.1に達したと発表した。
発表によると、X-51Aを載せたB-52爆撃機は太平洋夏時間5月1日朝(日本時間5月2日深夜)にエドワーズ空軍基地を離陸し、上空約1万5000mでX-51Aを空中投下した。投下されたX51Aはロケットブースターを点火し、マッハ4.8(時速約5184km)まで加速した後、スクラムジェットエンジンを点火し、最高速度マッハ5.1(時速約5508km)まで加速し、飛行試験を成功させた。今回の飛行時間はこれまで最長となる370秒間(約6分間)だった。
X-51Aは2010年5月の初飛行試験でマッハ5を達成したが、2011年6月の2回目の飛行試験ではスクラムジェットの不具合で失敗し、2012年8月の3回目の飛行試験ではスクラムジェットを点火する前、制御翼の不具合で失敗した。X-51Aの試験用機体は計4機製造されており、今回は最後の飛行試験だった。
X-51Aは米空軍研究所(AFRL)が開発しているスクラムジェット機で、米空軍を始め、米国防総省・防衛高等研究計画局(DARPA)、米航空宇宙局(NASA)なども共同研究に参加し、機体開発はボーイング社、エンジン開発はプラット・アンド・ホイットニー社が担当している。
■Boeing X-51A WaveRider Sets Record with Successful 4th Flight
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